「全米の玩具屋から姿を消した」で有名な最初期Purple Passionのレビュー。NEXとの比較検証も。
2017/12/22
実は2週間ぐらい前から手配していたPurple PassionのFirst Editionが先日ようやく届きました。
海外発送品はやっぱり遅いですね~。
Purple PassionのFEに関しては気になる点がいくつかあったのでレビューと検証を兼ねて紹介しようと思います。
パープルパッションの最初期モデルレビュー
実際、First Editionという名称が使われ始めたのはホットウィールにおいては2000年代からだと思うので、これをFEと呼ぶのは違うのかもしれませんが、便宜上そうさせて頂きます。
Purple Passionとは
ホットウィールの歴史において、1980年代は売り上げが低迷する暗黒の時代だったと聞きます。
今となってはその魅力も再認識されているSpeed Demonsシリーズなんかがリリースされた時代と思えば納得できる方も多いのではないでしょうか。
そんな暗黒の80年代を抜けて1990年に産み落とされたモデルが、このパープルパッションでした。
’49 Mercury kustomをベースにラリーウッド氏がデザインしたもので、80年代ホットウィールへ反発するかのようにアメリカの”おおきなおともだち”に熱狂的な支持を得ることになり、全米のおもちゃ屋さんからパープルパッションが消えたという事件(?)に繋がります。
これをきっかけにホットウィールは「コレクターも大切にしてこうぜ!」っていう路線に進んでいくことになったそうです。
僕はビックリマンシールとかに見る「当時こどもだった人が大人になって懐かしがっている現象」が起きたのではないかと思っています。
1968年当時にレッドラインを買っていた4歳ぐらいの子なら1990年には26歳。
ちょうど自分のお金がかなり自由になる時期です。僕もエレキギターを買いあさった時期に該当します。
最初期Purple Passionのバリエーション
Purple Passionは今なお人気のモデルなので年々新しいバリエーションモデルが発売されています。
いろんなモデルが「ファーストエディション」と呼ばれていますが、実際のファーストは1990年に発売されたパープルメタルボディにグリーンのスキャロップタンポ、ホワイトウォールタイヤのこのモデルです。
カードにも「NEW MODEL」と押されています。
翌91年には同じデザインでベースカラーがホワイトエナメルのものとブラックエナメルのものが登場。
これはそれぞれMini Cityという「ホットウィールのトミカタウン」みたいな玩具にオマケでついていたもので、こちらの方が希少性が高そうです。
92年にはボディサイドがスキャロップではなくフレイムスでルビーレッドに仕上げられたパッション「Ruby Red Passion」がリミテッドモデルとして10000台限定で発売。
そして93年にはついにメインラインで同じコレクターナンバー87のブルーカードとして、パープルメタルボディにイエローフレイムス、ホワイトウォールというパッションが発売されます。
これは同じコレクターナンバーということもありしばしばFEと表現されることがありますが、実際には1993年発売なので3年後に発売された2ndカラーみたいな位置づけなのかもしれません。
その後数々のバリエーションを経て、1998年には30thアニバーサリーシリーズにFEを模したパッションが投入されます。
エンジンルーフ上のスキャロップ形状が若干違うのと、ホワイトウォールタイヤが全然違うのがポイントですね。
でもNo.87のカードを再現しているあたりなんか憎いです。ゲットしたくなってきた。
というわけで、今回僕が紹介するのは正真正銘一番最初のパッションというわけです。
「これが町中から消えた伝説のパッションか・・・!」と思うとかなり熱いんじゃないでしょうか。
ただ、当時の発売形式は今のような「毎月新作が出て、その月を逃したら終わり」というものではなく、普通に90年発売のパッションが92年にも生産されてたようなので、僕が入手したものがどれなのかは定かではありません。
たとえばこれだと裏面に記載されているFlashfireやShock Factorは1992年デビューモデルなので、あきらかに1990年のパッションではないことがわかります。
それはさておき、車の方を見ていきましょう!
サイド
パープルメタリックボディにグリーンのスキャロップが映えますね。
※余談ですがなんでこれをスキャロップ(ホタテ貝?)と呼ぶのかは僕にはわかりません。
ギターやってた人間ならスキャロップド加工を思い出しますねw
そしてボディもさることながら、当時少なからずいた大人のコレクターの心をつかんだのはこのホワイトウォールタイヤだったんじゃないかと思います。
もともとのマーキュリーを詳しく知らないので、どこまでがカスタムされたボディなのかはわかりませんが、お尻の方へ伸びるラインが素人目にも美しいです。
フロント・リア
前面は例によってヘッドライトの塗装やクリアパーツはありませんが、それでもベタ一色塗りとは違った色気のある顔になっているのがわかりますでしょうか。
これが90年代ホットウィールの特長なのか、たまたまこのモデルがそうだったのかはわかりません。
お尻は綺麗な曲面でつやっつやですw
メタルフレークがよく映えてます。
トップ・ベース
トップには残念ながら3カ所ほど塗装ハゲがありました。
開封前からこういうものがあるのはホットウィールの宿命ですね。
もう一台の方はトップの塗装ハゲはなかったものの、タイヤが酷かったです。
それにしても上から見た時の紫と緑、オレンジの色の組み合わせが最高ですね・・・!
ベースにはマレーシア製であることと1989年の著作年が刻まれています。
ペプシNEXパッションとの比較
ここで以前入手したペプシNEXパッションとの比較もしてみようと思います。
というのも、どうやらNEXパッションは専用金型じゃないかと思ったからです。
こうやって並べてみると一目瞭然。
ボディの形状がかなり違っていますね。
特にヘッド部分を近くでみると、飛び出ているところと削られているところの形状の違いがわかります。
またタイヤポケットの大きさも全然違います。
上から見ると、ノーズ形状、ヘッドライト周りの形状、ウィンドウ形状すべてが違っているのがわかります。
またルーフからトランクまでの大きさも違いますね。
これはもう同じモデルだけど違うものと考えてもおかしくありません。
NEXパッションがそれ専用のデザインなのか、それとも近年のパッションがこれなのか?
近年のパッションを入手したら再度検証してみたいと思います。
おわりに
というわけで、全米のおもちゃ屋から消えた伝説のパッションについてのレビューでした。
正直「これが・・・!」というプラシーボ効果のおかげもあって、かなり輝いて見えますね~。
そしてこのモデルがあったからこそ、今日のホットウィール業界があるといっても過言ではありません。
そう思ったら、パッションは神棚に飾って、ラリーウッド御大に「ありがたやありがたや」と毎日感謝してもいいぐらいのアイテムと言えますね。
ちなみに、今回のパッションの記事を書くにあたって、かなり参考になったのがこちらのサイトです。
[参考]Hot Wheels Purple Passions
今後パッションについてわからないことがあったらここを見るといいと思いますw
Comment
こんにちは!!!
パープルパッションのファーストエディションゲットおめでとうございます!!!
いいですね~♪ まさに伝説のホットウィールですから、私にもメタルフレークがスペクトラフレームなみに輝いて見えますよ♪
NEXとの詳細な比較もお疲れ様です。
違うな~とは思っていたんですが、ここまで違うんですね。
ホットウィールは同一モデルで同じカラーリングでも金型のバリエーションがあるので、細かい検証って大変ですよね。
パープルパッションはここ最近だとバットマン5パックに入っているのを見かけましたが、ここまでカッコイイ車なんで個人的には毎月一台くらいカラバリで欲しいところです。
>パッションは神棚に飾って、ラリーウッド御大に「ありがたやありがたや」と毎日感謝してもいいぐらいのアイテムと言えますね
ぜひワーゲンドラッグバスと一緒に飾ってやってください(笑)
林さん
こんにちは!コメントありがとうございます。
>私にもメタルフレークがスペクトラフレームなみに輝いて見えますよ♪
よかった、僕の目や頭がおかしくなったんじゃなかったんだ!w
>NEXとの詳細な比較もお疲れ様です。
ありがとうございます!
やっぱり「違うな~」と思う部分があったんですね。
僕は実際に手に取るまでわかりませんでした^^;
>ここまでカッコイイ車なんで個人的には毎月一台くらいカラバリで欲しいところです。
たしかにそうですね~。
しかも毎月買ってもしばらくはコンプできないと思いますし、面白そうですw
ただ、僕はこれ、なかなか見かけないんですよ・・・。バットマン5パックに入っていたんですね。チェックしてみます!
>ぜひワーゲンドラッグバスと一緒に飾ってやってください(笑)
林さんがSpeed Demonsに「足を向けて眠れない」と仰っていたので、その先にいるパッションは神かな、とw
ドラバスはまだ1台も持ってないので、入手した暁には是非!
こんにちは、僕は去年ハワイでずっと欲しかったパープルパッションをカラーシフターズverとしてようやく納車しました。僕がパープルパッションを初めて知ったのは思えば幼稚園の頃、近所のおもちゃ屋さんでホットウィールクラシックシリーズを買ってもらい、台紙に描かれているカッコイイホットウィール(パープルパッション)は一体何なのだろう、と思った時でした。銀のボディーに銀のフレイムス(色が変わると赤茶/赤茶になる)が入っており、とてもカッコイイのですが、そもそもの造形があまり良くないんです!カラーシフターズは全車種ボディがプラスチック、シャーシはメタルで出来ているのですが、プラスチックボディのパープルパッションにはメタルボディのパッションに比べてシャープさが無く、チョットカッコ悪い?ですね。ただ、美点としては、メッキパーツが無いのでハゲを心配しなくていいことですね。
harunamさん
こんにちは!コメントありがとうございます。
カラーシフターズ、めっちゃいいじゃないですか!
そしてハワイいいですね・・・HWに興味がなかった頃以来行けてないのでWalmartやTargetを漁り倒したいです。。
>銀のボディーに銀のフレイムス
確認しました。カッコいいですね~。
プラボディによるシャープさの無さは僕が検索した限りではわかりませんでしたが、実物を手に取ると違うんでしょうね。
・・・そして幼稚園児がパッションに興味を示すなんて騙されないぞ!w
harunamさんが異端であると願いたいところです。
隊員T「隊長!これ見てください!」
隊長「どうした!?」
隊員T「このエボとインプ、どっちにもLEEWAYってロゴがはいってるんですが
LEEWAYってHWのデザイナーで、このカラーリングをデザインした人
らしいんです!他のLEEWAY車にもあるのか、買って調べてきます!」
隊長「お、おう…」
隊員Y「ウイニングフォーミュラー、見てるうちに欲しくなってきたな…頼むか
ら入荷しててくれー」
隊員S「トランザムかっけー!二台ともゲットしてやる!」
隊員R「eBay、送料たっけーなー…総額一万超えてる…」
隊員H「新金型の934!?三台買うぞ!」
隊長「(全員沼にはまってるじゃねーか!)
ユウサンさん
・・・うぉい!!!!w
なんすかこの隊員シリーズ、流行ってんすかw
>LEEWAY
パッと頭に浮かんだのはMaximum Leewayでした!
デザイナーさんの名前だったんですね~。
>全員沼にはまってるじゃねーか!
部隊全員ebay見てるって状況なんなの・・・w
こっちの隊長はまともそうで良かった!!!
こんにちは!
いつの時代もパッションは良いですね!
私が集め始めた頃にはもうパッションはハイプレミアムな車だったので全く手が出ませんで板が、正規輸入後に初めて入手出来ました。
レギュラー品の「モンスターシリーズ」というセグメントで、全身赤で緑色のモンスターや目玉フレイムスのプリントされた少々グロい感じのデザインでした。
当時は憧れのパッションが手に入っただけでとても嬉しかったのを覚えています。
・・・が、グラフィックが自分の好みでは無かったので、シンナーでプリントのみ消して、MOONEYESのピンストライプデカールを貼ってプチカスタムしたりしてました。
>こうやって並べてみると一目瞭然
パッションの金型が変更されていたなんて全く気付きませんでした・・・!
目から鱗でした。
今度自分の持っている物を確認してみようと思います・・・あまり持っていませんが(w)
トルネオさん
こんにちは!コメントありがとうございます。
いつの時代もパッションは熱いです!
>私が集め始めた頃にはもうパッションはハイプレミアムな車だったので
そう思うと今は集めやすい、いい時代なんですね~。
>全身赤で緑色のモンスターや目玉フレイムスのプリントされた少々グロい感じのデザインでした。
これはどこかのお店で見かけた覚えがあります!
シンナーでプリントのみ消すなんてことが可能なんですね!?そしてムーンアイズのピンストライプデカール・・・よさげですね。
>パッションの金型が変更されていたなんて全く気付きませんでした・・・!
僕もペプシのヤツを先に入手したので気になって比べたぐらいで、パッと見では気づかないですね。
ほんと、こうなってくるとパッション以外もいろんなヤツの金型違いを調べたくなりますw
はじめまして。突然のコメント失礼します。ミューゼオでお世話になっております。こちらの記事のURLをミューゼオのレポート記事の参考文献として記載させて頂いても宜しいでしょうか?
改めてご了承頂きたく。。。宜しくお願いします。
TWIN-MILLさん
コメントありがとうございます!
ミューゼオのほう、なかなか手がつけられずにすみませんw
僕のブログで良ければ全部リンクフリー(?)で大丈夫ですよ!
今後とも宜しくお願い致します^^