DEORA IIのレビュー!そこはかとないクリーチャー感ながらも愛されルックスなHWコンセプトカー!
2019/06/06
ホットウィールを語る上で欠かせない初期アイテムの一つに「DEORA」という車があります。
2000年代初頭に、初期ホットウィールのリバイバルブームが起こり、DEORAも例外なく後継車となる「DEORA II」が製造されました。
僕も気になっていたもののなかなか手がでず・・・今回「提供」という形を受けて初めて手にすることに。
実際に開封してみると・・・「なぜ今まで手を出さなかったのか」というのが悔やまれるほど可愛い一台でした。
というわけで、デオラIIのレビュー・・・いってみましょう!
デオラIIのレビュー
今回紹介するのは2002年のPLANET Hot Wheels.comシリーズにラインナップされたDEORA IIです。
先日、提供という形を受けてCD-ROMの紹介をさせてもらったヤツですね。
最近集め始めた僕らにしてみたら「2000年代のホットウィールなんてなかなか手に入らない」と感じてしまうところですが・・・意外とリサイクルショップや専門ショップなどを探すと出会えるものです。
今回のデオラIIもリサ店にてそこそこの安価で売られていたものだそう。
もう既に気になって仕方ない!という方は気長に探してみるといいかもしれませんw
DEORA IIについて
デオラIIは・・・こんな見た目なので「どうせ謎車(ホットウィールオリジナルカー)だろう」と思っている方も多いのではないでしょうか!?
・・・その通り、ホットウィールオリジナルカーですw
1998年に「ホットウィール30周年記念コンセプトモデル」として、BIZARROやSURF CRATE、ROCKET OILなどと共に開発されました。
ただ、先代のデオラ同様、実車ベースとしたコンセプトカーがその背景には存在しています。
DEORAはホットウィールの最初期デザイナーであるHarry Bradley氏が、マテル入社以前に手掛けたコンセプトピックアップトラックでした。
ベースとなっていた車両はDODGE A100バンであり、「ダッジ・デオラ」なんて呼ばれていたりもします。
DEORA IIはその名の通り、DEORAの後継車種として設計されますが、そのデザインには1996年のフォード・トーラスワゴンが用いられました。
1996 Ford Taurus Station Wagonで検索すれば、DEORA IIの顔によく似た・・・”トーラスのお尻”が出てきますw
たしか初代デオラもそうでしたが、ベースとなった車のお尻側をフロントに採用しているんですよね~。
その異形さがなんとも言えないカッコカワイイ感じを演出しているのだと思われます。
ちなみに3代目フォードトーラスは以前マクドナルドのハッピーミールとして登場したものを紹介しています。
こちらはストックカー仕様なのでお尻がDEORA II風ではないですが、オーバルデザインのリアウィンドウなどDEORA IIを彷彿とさせるデザインを確認することが出来ますね。
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DEORA IIのホットウィールでのデビューは2000年のこと。
’98年にコンセプトモデルとして開発されてから2年の時を経てメインラインに登場しました。
デザイナーはNathan Proch氏。
その後、ほぼ休みなく定期的に発売されており、昨年のミニオンズアソートや今年のスターウォーズアソートでも登場しているのが記憶に新しいです。
では各部見ていきましょう。
フロント・リア
はい・・・この顔!
いや、いったいどっちが顔・・・?!って感じですが・・・w
なんとも言えないクリーチャー感で、こんな車が街中を走ってたらチビっこたちは真っ先に逃げ出しそうな気がします。
※余談ですが、HW35周年の折に1/1スケールの実車版DEORA IIが製造されているので、街中を走る可能性も無きにしも非ずですね。
前述の通り、フロントビューにはフォードトーラスワゴンのリアウィンドウやテールランプなどのオーバルデザインが随所に感じられるようになっていました。
これも初代DEORAと同様に前面がパカッと開いて乗り込むスタイルだったようです。
そして背面・・・こっちもオーバルなテールランプに・・・四角い4つのエキゾーストが何かの顔っぽい感じ。
うわ、なんだろう。
最初はすっごい嫌悪感を抱いていた顔つきだったのに・・・見れば見るほど可愛く思えてきましたよ・・・。
サイド
いわゆる「近未来的なサーフビークル」というのがコンセプトにあり、ピックアップの荷台にサーフボードが載っているスタイルで仕上げられています。
・・・そうは見えないけどwww
ボディサイド全面にはおそらくフィルム印刷という手法によって鮮やかなグラフィックが施されていました。
これはこのシリーズ「PLANET Hot Wheels.com」における属性みたいなものを表していて、DEORA IIは「geothermal(=地熱)」をイメージしている模様。
通常のタンポ印刷では出来ないような表現なので、なかなか珍しい感じがしますよね。
※タンポだと通常4色程度で、グラデーションももう少し粒度が粗くなります。
ホイールはこの頃のアイテムによく使われていた5dots。
なんとも時代を感じますね~。
トップ・ベース
ルーフにはPLANET Hot Wheels.comのロゴが、そして荷台には大型のサーフボードが搭載されています。
こちらもボディサイドと同様にフィルム印刷っぽいですね。
アップにしちゃうとさすがに粗が目立ちますが、普通に肉眼で見る限りだとかなりツヤツヤしていて綺麗なんですよこれ。
ちなみにPLANET Hot Wheels.com自体はサービスが終了しているので、もはやアクセスすることも出来ません。
※ホットウィール公式に転送されます。
サーフボード上にも同様の印刷が施されていますね。
geothermalが地球を意味する「geo」と熱を意味する「thermal」で分けて表示されていました。
DEORA II(および初代DEORA)は、バリエーションによってはサーフボードがつかないモデルもあるので・・・なんとなくサーフボード付きは「アタリ!」って感じがしますw
サーフボード自体は本体側に引っかかってるだけなので取り外し可能。
・・・なんですが、僕はその構造がイマイチつかめず、右側のボードしか外せませんでした。
本体側に開けられた穴の中に突っ込んで、サーフボード側の出っ張りをひっかけるだけだと思うんですけどね~・・・。
なんか本体側の穴の中から誰かが覗いているような気がして・・・すぐに元通りにしちゃいました!(夏ですねえ)
さて、このサーフボードなんですが・・・
パッケージの中で外れないようにするためか、輪ゴムのようなモノで固定されていました。
これ、2000年代ぐらいのホットウィールにおける「あるある」で・・・このゴムが劣化して、ボディの塗料と化学反応を起こしちゃうんですよね・・・。
100%ホットウィールとかでよく見かけます。
化学反応を起こした結果・・・
こーんな感じで塗装を持って行かれちゃうんですよ・・・。
マテル側としては「開封しないコレクション」も良しとしているわけですので・・・まさか16年の時を経て開封されるようなモデルがあるとは思えなかったのでしょう。
こういうアイテムに出会った際には開封したりせず、おとなしくそのまま未開封で飾っておくのが正解なのかもしれませんw
おわりに
というわけで、DEORA IIのレビューでした!
入手する前は本当に全然可愛いともカッコいいとも思えなかったアイテム。
(それでも欲しかったけど)
そういったものも手を出すと、本当に発見があって面白いですよね。
僕も最近安牌に逃げがちな買い方をしていましたが・・・やっぱりこういうのにももっと目を向けていかないとなーと思わせられました。
今回のDEORA IIには手を出したくないけれど・・・今後カスタムしていいような個体を入手できた歳には、ハッピーミールホットウィールとニコイチしてトーラスステーションワゴンを造っちゃう・・・ってのも面白いかもしれません!
Comment
どうも、提供者です。
怒濤のレビューありがとうございました(先日のFAST MASTERも)。
デオラ2は別口でシルバーボディ+青サーフボードっていうのを持っていますが、こういう実車っぽさが強いモデルの方がツルンとしてイイ気もしますね。今回のコレも塗装キレイだしツヤッツヤでイイんですけどね、自分では「レビュー向け」ですね(笑)。
あ、NASCARのストックカーはラジコンのポリカーボネートボディみたいに市販車を模した“ガワ”を被せているだけなのでドアがなく(だからフルスムージングで合ってる)、ドライバーの乗り降りは窓からなので全開(炎上時の脱出や救出のため)、全開だとクラッシュや横転時にドライバーや車内の部品が外へ放り出されたりするのでネットを張っているというわけです。このネット、通常時は車内からも外からもワンタッチで脱着できるんです。このハッピーミールのトーラスはその点、さすがと言わざるを得ませんね。マニア的には助手席側の窓を開けておきたいところですが、さすがに製法上、それは難しかったと。
あと捕捉として、ルーフに小さな長方形のモールドが2つあると思いますが、これもNASCARならではの装備(というか規定で設けられている)です。その名も「Roof Flap(そのまんま)」といって、主にオーバルコースなんかで高速周回している時にスピンすると宙に舞ってしまうんですよね。Youtubeなんかで見てもらえば分かりますが、1500kg以上もあるのに一瞬で木の葉みたいに舞っちゃって、落ちてきたところにダンゴ状態の集団が迫って……という事態を避けるためについています。クルマが直進じゃない方向を向いた瞬間にパカッとこれが開いて(上がって)エア圧の変化や低下をかわし(逃がし)、なんとか地面に留めることができると。速度や角度によっては効き目がないパターンもあるんですが、これが採用された90年代中盤からは「飛びそうで飛ばない」シーンが増えた気もして、やっぱりそれなりに効果があるように思います。ま、飛んじゃったらみんな一緒なんですけども。
以上、今回の記事にリンクしてあった2年前の記事への補足ツッコミでした(笑)。一応、専門なのでつい。。。
そうこうしているうちにもう第1土曜ですね。
レビュー次回作、焦らず急かさずお待ちしております。
ヤケのボクサーさん
いや、誰だよ!!!
コメントありがとうございますw
シルバーボディ+青サーフ!
ファーストエディションですよね。カッコいいんだよなぁ、これがまた。
僕はもう1つゲットできたらブルーのキャンディで仕上げたいなーなんて思ってます。
>ハッピーミールのトーラス
詳しい解説をありがとうございます^^
むしろ向こうの記事にコメント欲しかったぐらいw
サイドネットにはそういう役割があったんですね。
クラッシュ時にネットを突き破ってドライバーが外に放り出される・・・みたいなのはないのかな・・・。
ちなみに同じようなアイテムでハッピーミールものじゃないヤツもあるので、いつかははそれを入手したいと企んでます。
>ルーフに小さな長方形のモールドが2つ
おお~!これもそんな意味があったんですか!!また一つ勉強になりました。
飛んじゃったら一緒だったとしても、なるべく飛ばないように・・・という技術は必要ですよね。すごい。
>2年前の記事への補足ツッコミでした(笑)。一応、専門なのでつい。。。
いやぁ、ありがたいです。
僕は本当に知識が足りないですし、知識がある人が一生懸命解説してくれても理解できないことも多いので・・・詳しく説明して貰えるのは本当に助かります^^;
>もう第1土曜ですね。
さて・・・そろそろ出かけますかね・・・!
お晩でオラいますでしょうか
早速ブリスターから飛び出てきましたね!
いやはや、このデオラ2も良い色と塗装ですねぇー。でも・・・
確かにサーフィン(波乗り)に行きたくなるような塗装ではないですね・・・。
かといって、温泉(Geothermal Spa)に行きたくなるような塗装でも
無いですね・・・。
自分の所有品の中だと、2017年のサイドライン、
レーシングサーキットの青Deora2、ミニオンズの薄緑、2014年、2015年の
ミステリーモデルズの黒オレンジ炎、サテン緑オレンジ炎でしょうか。
当時中身の判別方法を知る由もなかった自分が、量販店で
ミステリーモデルズの袋をワッシワシ、盲牌の如く金のコルベットを探し当てるのに
気合を入れまくりでしたが、帰宅後にDeora2が入っていて
ゲンナリした記憶が鮮やかによみがえってきまっす。
今となってはすっかりDeおらぁ、おらぁ~!!もっとかかって来んかい~!
って感じで大ファンですが。
悪魔の”乙”さん
おばんです!コメントありがとうございます。
・・・デオラが入る隙がねえ・・・
ホットウィールは塗装次第でいくらでも化ける・・・という、悪い方の例かもしれないですねw
個人的には全然嫌いじゃないんですけど・・・。
>自分の所有品の中だと
待って待って・・・めちゃくちゃ持ってるじゃないですか・・・。
これはスターウォーズシリーズのジャバハット版デオラもゲットしないとですね??
>帰宅後にDeora2が入っていてゲンナリした記憶
こwwれwwはwwwwww
コルベットとは似ても似つかないと思うんですが・・・
こんばんは、管理人さん。今日はすみません。近況報告を。例のスローバック、ダッジチャージャーとモンテカルロとランチェロが届きました。ニヤニヤが止まらず、こちらがサボり気味に。本当はこれにシルバラードと警察仕様のマスタング?が加わってくれたら…と思いましたが、いつ入荷したのかわからなくて既に売り切れ、気がつくのが遅すぎた、その一言に着きます。で明日の争奪戦なのですが、ここ何年も行っていない、トイザらス、それも行くまで退屈な遠い、隣県のトイザらスに遅め参戦しようと思います。暑いだけで、天候も悪くは無さそうなので。多分ヤマダは来月です。予算は使いすぎないようにしないとスローバック2?の支払いがすぐ来ますし、トミカもちょっと賑やかになって来たので、ケチケチお金を使わないと。
虎鉄さん
こんばんは!コメントありがとうございます。
スローバック諸々のゲットおめでとうございまーす^^
シルバラードはさておき、マスタングの方もなかったですか??
トイザラスはどうでしたかね~?
僕は意外なところでお金を使ってしまいました。。。
サーフボード積んでる車種はボードを取り外し出来てこそですよね。ミニオンズのやつは取り外し出来ないモデルだったのが残念です。ベーシックならリツール版でもしかたないけど、サイドラインには取り外し可能モデルで参戦して欲しい車種です。
雷電さん
コメントありがとうございます!
あっ、ミニオンズのヤツって、ボードがないんじゃなくて備え付けになっちゃったんでしたね。そういえば!
逆に言えば現時点ではミニオンズのヤツだけがその仕様・・・と思うと、なんだか得した気分になれるかもですw
個人的にはメタル→プラはいたしかたなしとしても、ギミックだけは残して欲しいなぁ・・・と思いますね。。
こんにちは。
なるほど、たしかにトーラスのおしり・・・
デオラIIは、デオラに出会ってから集めなくなってしまいましたが、
このPLANET版のカラーリング素敵です。
さて、今日も狩りに行きますか~
poncha2016さん
こんにちは!コメントありがとうございます。
ですよね??
トーラスとかトーラスステーションワゴンのお尻らへんを見事に前に持ってきてて・・・これ、車に意志があったら怒られますよ。オケツ顔星人みたいな感じですから。。。
こうなったらデオラIIIにも期待したいところです。
たしかdeora2もdeora同様 実在するカスタムカーなんですよね 実物もかなりかっこよかった記憶が(ネットで見た時)
ユーラスさん
記事中にも書いてますが、デオラ2はコンセプトとしてはフォードトーラスのお尻が顔に・・・って感じになってます。
ただ、そういうカスタムカーありきでミニカーが生まれたのではなく、ミニカーが先に生まれてそれに合わせて実車が作られた感じですね〜!