SUPER VANのレビュー!日本語ショートカード時代の救急車モデル[R7611]
年明け一発目のリサイクルショップ巡りで出会いました。
日本語ショートカード時代の「スーパーバン」です。
かっ・・・家族サービスで出かけたショッピングモール(の隣)にたまたまあっただけなんだからね!!
・・・。
いやー、最初のベーシックカー発売日に散財したにも関わらず、もうリサ店行ってるんだからこれ病気ですよ。
まぁ、嘆いても仕方ないので、スーパーバンのレビュー、行ってみましょう!
スーパーバンのレビュー
本日紹介するのは、日本語ショートカード時代の「スーパーバン」です。
日本語ショートカードは上記リンク先記事を見てもらうのが早いですが、2006年~2010年にかけて「トミカ式」(または旧マッチボックス式)に販売されていた、日本独自のアイテムです。
今みたいに数十台に1つという人気車を巡って争うことのない、平和な時代だったと聞きます。
現行ショートカードと比べると、若干カードも小さいみたいですね。
販売形態が販売形態だっただけに、自分の欲しいアイテムをごっそり購入して保管しているというコレクターさんも多いのではないでしょうか。
まだまだ日本に隠し玉がたくさんあるんじゃないかと思われますw
そういったアイテムが稀にこうしてリサイクルショップに流れてくるわけですね。ありがたやありがたや。
SUPER VANについて
SUPER VANは1975年のFlying Colorsでデビューしたホットウィールオリジナルカー(Larry Wood氏デザイン)です。
一応ベースになった車両は70年代のDODGE VANだと言われていますが、公式発表されたものではありません。
こちらはJun Imai氏デザインのCUSTOM ’77 DODGE VAN。
似てると言われれば似ているけれど、違うと言われたら違うような、そんな感じですね。(あたりまえ)
SUPER VANは1980年代に一度生産が打ち切られ、その後2003年にHWCモデルとしてリツールされました。
・・・が、リツール時には旧作と明確に違うアイテムとしたかったのか、「’70s VAN」というネーミングでの登場となっています。
その後、数年間は’70s VANとして(またはJONES SODA VAN という名前で)リリースされていたようですが、ある時期から「同じスーパーバン」として扱われるようになりました。
今回ゲットしたアイテムは2010年のメインライン「Race World – City」セグメントにラインナップされたもの。
それが日本では「日本語ショートカード」のNo.11として展開されたということになります。
各部見ていきましょう。
フロント・リア
SUPER VANはその大きなキャンバスを生かしたデコによっていろいろな車種に化けることが出来ます。
本作は救急車ですね。
背面にはAMBULANCEの文字と、スター・オブ・ライフ(命の星)、窓や燈火類などが豪華に印刷されています。
注目すべきはフロントマスクです。
これ、デビュー当時は他の車種と同じパーツを使いまわしていたという噂があるんですよ。
そのあたりはまた後述します。
サイド
ボディサイドも救急車然とした印刷が施されていますね。
デビュー当時、ゴリゴリのフレイムスだったとは想像もつきません。
海外ミニカーの救急車を見ると「*印」みたいなシンボルマークをよく見かけます。
これはスター・オブ・ライフと呼ばれており、世界中の救急車に用いられているものなんだとか。
なんとなく「救急車といえば赤十字」みたいな印象を持っている方もいると思いますが、今ではこちらがスタンダードみたいですね。
僕も「想像で救急車を描いて」と言われたら安易に赤十字マークを描いちゃいそうですが・・・そもそもトミカでも赤十字マークが入っているものなんて絶版ものにしかないみたいです。
試しに我が家にある救急車のミニカーを見てみたら・・・どっちのマークも入ってませんでした。
トップ・ベース
ルーフにはサンルーフと思しきモールドと、何やら突起のようなものがあります。
ボディカラーは何気にパールホワイト。かなり美しいです。
底面デザインは初期ホットウィールを模したのではないかと思われるシンプルさで可愛いですね~。
「2003」と「1974」の両著作年が記されており、これがリツールモデルであることを物語っています。
ちなみにカード裏面には「誕生 1970年」と記載がありましたが、このキャスト自体が世に生み出されたのは1975年であり・・・この誕生年が何を意味しているのか気になるところです。
※’70s VANを「1970年のバン」と読み違えたのかも。
RAPID RESPONDERと共通ベースなのか
さて、上でも少しだけ触れましたが、デビュー当時のSUPER VANは同年代のキャスト「EMERGENCY SQUAD」「BACKWOODS BOMB」「RAMBLIN’ WRECKER」とベースパーツを共有していたそうです。
Flying Colorsが登場する少し前ぐらいのホットウィールはやや財政難に苦しめられていたという話も聞きますし・・・コストを抑える苦肉の策だったのかもしれません。
そこで、手元にあった2016年のRAPID RESPONDERとベースパーツを比べてみました。
現行アイテムにおいては「似ているけれど違う」といった感じですね。
まずヘッドライトの形状が全然違いました。
底面を見ても、似ているし「同じものを参考に作られていそう」なことはわかりますが・・・やっぱり別物です。
なんだったらこっちは「HW Rapid Responder」と銘打たれているので、2016年モデルに向けて新たに金型が作られているようです。
では当時のものはどうだったのかと調べてみたところ・・・
これが1975年のEMERGENCY SQUADの底面です。
※車両の向きが逆になっています。
現行モデルとは違って車両後部までベースパーツが伸びていませんね。
大型のボディパーツが余っており、ちょっとした隙間が出来ています。
そしてこれが1975年のSUPER VANの底面です。
前後タイヤ部分に穴が開いているかいないかの違いはあるものの、刻印されている文字なども同じで、金型の流用があったんだろうなと思わせられますね。
おそらく1975年当時は「同じパーツ」とまでは言わないまでも、ベースとなる金型が同じとか、またはそれを作るためのデザイン・設計を省略したなどのコストカットはあったのではないでしょうか。
そして現行モデルにおいては全くの別パーツであるという結論が正しそうです。
おわりに
というわけで、SUPER VANのレビューでした。
SUPER VAN自体は2015年のメインライン、2016年のサイドラインにも登場していますので、今後もまだまだ新しいモデルが登場するはずです。
今後の展開にも期待したいところですね!