テプラ DE 3インチミニカー用ホワイトデカールを作る!【TEPRA MARK SR-MK1】
2022/10/24
ミニカーカスタムの際、立ちはだかる壁の一つに「ホワイトデカール」があります。
濃い色のボディに映えるグラフィックスを・・・と考えると、白いデカールが必要になってくるのです。
ただ、白いデカールというのは家庭にある印刷機だとなかなか難しいんですよね。
というのもそういった製品は「白い紙に印刷をする」ということがベースになっているので、白インクが存在していないため。
(というかインクジェットのCMYKで白が作れないってのが正しい)
そこで僕は以前、スタンピングリーフを使う方法を試しました。
スタンピングリーフ法なら、コンビニのレーザープリンターで印刷した紙とアイロンがあれば手軽にホワイトデカールが作れましたよね。
ただ・・・細かい部分の印刷が難しかったり、どうしても白いカスが残ってしまったりで・・・う~む。
🤤また……作成用イービルが足りなくなっちゃった…… pic.twitter.com/lZ5jrEa8eN
— ラドグリフ (@evilJiaozi1760) September 10, 2022
と、そんな折・・・Twitterにてこんなかっちぇーイービルを投稿されてた某ラドグリフ氏から「テプラホワイトデカール良いぞよ」という連絡を受けましてですね。
ちょっとやってみようかなと。
※追記:誤解を招く書き方をしてしまいました・・・ラドさんの超かっけえイービルは「ホワイトデカール」を使ったわけではなく、白ボディに色の乗ったデカールを乗せたもの(で、隙間を塗った?)とかだったかと!!申し訳!!
・・・今日はそんな感じの「テプラDEホワイトデカールまとめ」でございます。
※お約束のアレ:この方法はメーカー非推奨ですので、何かしくじってテプラ本体をぶっ壊すことになったとしてもワタクシは責任が取れませんので、その覚悟で望んでください宜しくお願い致します。
テプラでミニカー用ホワイトデカールを作る!
前置きが長くなりましたが・・・そんなわけで僕が購入したのはこちらです。
2021年発売のTEPRA MARK(SR-MK1)とかいう、スマホ専用のテプラ。
テプラでホワイトデカールを作成するというのは、古くは「それいけ!ライギョマン」さんのブログで、ルアー用にいろいろ試されていたものが元祖でしょうか。
[参考]テプラでデカール
僕はチキンユウさんの「一生ガンプラ」ブログにて紹介されているものを参考にさせて頂きました。
いずれもパソコンでデータを作って、直接テプラにデータを送って印刷・・・という方式でしたが、僕は今回ちょっと思うところがありまして・・・というか、家庭の事情で高額なテプラが買えないというのもありまして(w)、比較的安価だったTEPRA MARKになりました。
ただですね、実売1万円強でありながらも、しっかりホワイトデカール印刷の条件をクリアしていますので・・・これはオススメだぞ!
デカール印刷に適したテプラの条件
ちなみに、テプラと言ってもめちゃくちゃ種類があるんですよ。
特に廃盤になったもの(中古品)とかも含めると、もうどれを買ったらいいのやら・・・。
そんな中で僕がデカール印刷に適していると思うのは
- ヘッドの解像度が360dpi
- 熱転写方式
- (なるべく)24mmテープ対応
の3点を満たしているもの。
解像度は安いテプラだと180dpiというものが多いんですが、そもそも小さいミニカー用の印刷なのを考えても粗が目立ちそうな気がします。
なので360dpiのものが良き。
印刷方式も安いテプラには「感熱紙」を使うタイプのものがあります。
これはつまり「レシート」のソレでして・・・経年で色が落ちてしまうというデメリットがありますね。
あと感熱紙タイプだと僕が使おうと思ってるデカール用紙が使えないので、ここはもう絶対「熱転写」じゃなきゃダメ。
でもってテープ幅も細いものから長いものまであるんですが、24mmに対応していると大抵の3インチミニカーのグラフィックスなら作れるわけですよ。
まぁ、細いタイプだったとしても切って貼って・・・というやり方で出来なくはないと思うので、ここは「なるべく」です。
これらを満たしていて、かつ安価なのがTEPRA MARKだった・・・というわけ。
テプラDE白デカールの下準備
ではさっそく取り掛かっていきますね~。
本体以外に必要なのがコレ。カートリッジです。
僕が買ったものはテプラ純正品じゃないんですが・・・全然使えました。
テープの色は何色でもいいんですが「白文字」となっているものが白デカールに対応します。
なので黒い色のデカールが作りたかったら「黒文字」、金色で作りたかったら「金文字」を買うべし。
これを分解するのが下準備の第一段階になります。
カートリッジ分解
分解にはこんな感じのツールがあると便利です。
時計の修理とかで使う「こじあけ」と、デザインナイフ。
我が家はたまたまどちらもありましたが、こじあけなんて普通の家庭では使う用途がないのでね・・・まぁなかったらないで、カッターナイフだけでもどうにかなるかとw
こうやってカートリッジの透明部分と黒い部分の隙間にこじあけを差し込んで、ですね。
パカッ、と。
何気に純正品に比べてサードパーティのカートリッジはここが甘いようで、かなり簡単に開けることができました。
といっても無理に力技で分解しようとすると中のパーツがすっ飛んでいく可能性がありますので・・・慎重に。
デカールの下準備
次にデカール用紙を短冊状にカットします。
そう、今のままだと「テプラのテープ」に白い文字が印刷されるだけなんですよ。
それでもデカール代わりに使えなくはないんですが・・・今回の目標は「白デカール」を作ることなのでね。
↑この時に使ったハイキューのクリアデカール用紙を幅22mmぐらいでカット。
これがレーザープリンター用・・・つまり熱転写用のアイテムなので最適です。
ただ、そのままだとぶ厚いので・・・
こうやって紙の厚さを薄くするんだって。
こんな感じにペランペランに。
デカール用紙の厚みとテプラテープの厚みが同じぐらいになれば無問題なわけです。
(こんなのよく考え付いたよなぁ・・・)
カートリッジからテープ本体を取り出しまして・・・
カットしたデカール用紙をマスキングテープで留める・・・というのが定石です。
ちなみに印刷されるのはテープの表面上(写真でいうと手前側)なので、デカールは青い面を手前に、裏側をマスキングテープで連結する感じになりますね。
そろりそろりとテープをカートリッジに戻したら、蓋をしめて準備完了。
まぁ、そんなに難しい構造はしていないので、元の状態を写真に撮影するなどしておけば問題ないかと。
いざ、印刷!
さて、では今回とりあえずこんな柄を印刷したいと思います。
パソコンから直接印刷ができないテプラなので、テキトウに作った画像(jpeg)をGoogleフォト経由でスマホに送りました。
テプラ公式の「TEPLA LINK 2」というアプリで画像を読み込んで印刷するだけ。簡単です。
ミュイミュイミュイミュイ・・・・
はい、こんな感じ。
上から薄くスライスしたデカール、元の厚みのデカール(後述)、テプラ用のテープです。
どうでしょうか・・・。
ちょっと左のフレイムスの印刷が安定してないっすかね~?
でもさすが360dpi!
目視ではかなり滑らかに印刷されてる印象です。
元のテプラ用テープへの印刷ももちろん綺麗です。
これを直接貼れるなら、わずらわしいデカール用紙セットの必要性がないんだよなぁ、、、
ちなみに白い印刷はパッと見で弱そうというか、削ったら取れそうな感じに見えるかもしれませんね。
でも・・・これがガッツリ定着しているのです。
前述のチキンユウさんのブログではメタルプライマーを塗布しないと密着しないというお話でしたが、もしかしたら今回のハイキューの用紙がそもそも熱転写用だったというのが功を奏した感じかもしれません。
貼ってみた
というわけで早速貼ってみたのがこちらー。
どうでしょうか・・・皺になってしまっているあたりはワタクシのテクの問題なのでさておき・・・ちゃんとデカールになっているのがわかるかと。
若干隠ぺい力が気になるかもしれませんが・・・いや、なかなかどうして。めちゃ綺麗やん。
これは・・・カスタムが捗るでええええ!!
ためしにテプラの透明テープをそのまま貼ってみたのがコレ。
これが綺麗に仕上がるなら、こっちの方が楽で良かったんですけどね~。
やっぱ曲面への追従がないですし、テープ自体の厚みもあるので「貼った感」がバリバリですな。
もういっちょ。
テープだと固いので、先端の処理とかも結構困る感じ。(ノーズ先端が折りたたまれてるでしょ)
こういうのを考えてもウォータースライドデカールっていうのはやっぱり優れてるんやねえ・・・。
いちいちクソ面倒臭い問題
さて・・・無事、白デカールが作れることはわかったのですが。
上の工程を見てもわかる通り・・・いちいちカートリッジを分解して、スライスしたデカールを貼って巻き付けて元に戻す・・・という作業を踏まなければならず、めちゃくそ面倒です。
そこで・・・
おわかりだろうか・・・。
テプラのテープなぞいれず、カットしただけのデカールをそのままカートリッジにぶっこんでみました。
というのもこのカートリッジ、テープ自体はそこに留まっているだけで、紙を送ったりする制御はテープの出口にあるローラーの仕事なんですよ。
そういうわけなので、デカールシート一枚だけだったとしても、そのローラー部分に噛ませてあれば給紙ができるということ。
それで印刷してみたところ・・・
ミュイミュイミュイミュイ・・・
インクリボンが切れる、っていうw
そう、テプラの白文字っていうのは、このインクリボンについているインク(?)を熱でテープに転写させてるわけなんですね。
おそらくデカールをそのままツッコんでしまったので、厚みのせいでインクリボンとの密着度が高すぎたんちゃうかーと。
まぁ、このインクリボンも例のローラーでうまいこと給排紙されるだけだと思うので、切れたからなんやねん、って話なんですけども。
※一応僕はマスキングテープで補修して使ってます。
切れたインクリボンでも、剥がしたらこのとおり。しっかり印刷されてました。
なので・・・デカール用紙の厚みだけどうにかすれば、ロールには巻かなくてもいけます。(実証済み)
これでひと手間減った・・・良かった良かった。
おわりに
というわけで、テプラDEミニカー用ホワイトデカールを作る・・・の巻でした。
初期投資がね・・・どうしても本体価格1万円強+インクカートリッジ+デカール用紙・・・ってところで、ちょっと遊びで手を出すというには惜しいような気もしますが・・・。
(といっても、他の360dpi対応ラベルプリンターっていうのは1万円とかじゃ買えませんけども)
かといってちょっとデカールを印刷するのに毎回業者に依頼するっていうのも現実的じゃないでしょ?
そう考えると・・・
ガリガリガリ・・・
ペタッ・・・
みたいな、「ちょっとどんな仕上がりになるか試したいネン」とか、「一点ものを手軽に作りたいねん」とかっていう時にはすごく便利かなと思います。
テプラってたとえば「家の整理」とかにも使えるアイテムですのでね。
僕なんかはそれを武器に妻を説得して買ってもらうことができたのですよ(オホホ)。
※ちなみに画像のBIG-BEAR BelAirはrin-chan-05氏が某氏に送ったというイラストをパク・・・勝手に使わせていただきましたすんません。
そうそう、それから・・・こういうのって「データをイラレで作って・・・」とか考えてしまうと結構ハードルが上がってしまうと思うんですが、今回作ったデカールはペイントソフトで手書きしたイラストおよび文字を印刷しただけです。
※そもそも僕が買ったTEPRA MARKちゃんはイラレ未対応。(スマホからの印刷オンリーなので)
なので、超ドアップで見たら、もっと粗が目立つかもしれません。
・・・が!!
3インチなのでね?
これ、肉眼では超滑らかに見えますのでね・・・?
(360dpiは伊達じゃない!!ドットなんて見えない!)
・・・というわけで、今後もテプラデカールを何かに活用していければな!と言ったところでお開きです。
欲しくなっちゃったでしょう・・・?
追記
ちなみに・・・以前TKMさんに印刷してもらったMDプリンターでの同柄デザインの印字比較です。
フレイムスのサイズこそ違いますが、ドッティーな部分は遜色なし!といった感じではないでしょうか!?(むしろテプラの方がなめらかかも??)
もっと細かい柄を印刷したらまた比較してみましょうかねえ!
Comment
こんにちは。
更新お疲れ様です。
ええやん。
買お。(買うとは言ってない)
うちはふっるいテプラがあるので難航するかな・・・(^^;)
poncha2016さん
こんにちは!コメントありがとうございます。
いや「買お」言うてるw
古くとも熱転写のテプラだったら・・・あ、イラスト取り込めなさそうだったら無理か・・・!?
今日ちょうど何とか白デカール作れないものか調べていたところにこの記事出していただいたのでビックリ。
なるほど〜テプラを使うという手があるのですね!メチャクチャ参考になります!今度やってみよ!
いや〜にわかさんに(完成させられたら)送るt-birdのデカールどうするかめちゃくちゃ悩んだんですがこれでなんとかなるかも…でも2枚重ねると厚みが目立っちゃうかな〜
どのプリンター使うのが良いのか調べてたんですがもうちゃんと商売なら業者にまずは頼んで色々分かってきたらプリンター買ってみたり…みたいな感じで行こうかと思っていたんですがどうなんでしょう…
TKMカスタムさんなんかが使われていたMDプリンターも相当気になっていたのですがツイで使っていた他の人の見るとカートリッジの調達などの問題もあるらしく…
凄いデカールデザインして綺麗に作品仕上げられて売ってる方何人かいらっしゃるけどああゆう人達って何使ってるんだろうなぁ。それで食ってるわけですし多分教えてはくれませんよねぇ
とにかくよくわからんのじゃ!!!
ラドグリフ氏は白テプラにカラーデカール重ねられてる感じなんですかね、、、?
ってファァァァァァァァァーーーーーーー!!!!!!!
ファファファのファーー!!!!
いやまさか描いたイラストがミニカー化していただいた上ににわかさんの記事で皆さんに紹介して頂けるとは…!!
クソビックリしたわい。(いい方向に)
てかよくそんないい感じのデータにされましたね…(ヨコセ)
これで僕も堂々OPPEYES無断使用出来るな!w
因みにその絵デカール化していただいたのも勝手に使用も(にわかさんだったら)全然構わないのですが、本当に送り主さんが使われることしか考えずに描いたので某氏のよくやられているゲームと、作られているジムニーラジコンの話がそのまま書かれているというw
そしてまぁ…右下のは…いつものヤツです。
こういうときに布教を欠かさないのが大事なんですよ。気づいている人いるのか知らんけど。
いやー。とにかく感動したというか発狂したというか。マジでありがとうございます。
あ…あとt-birdのイラストとボディデザインもちゃんとやるから…忘れてないから……(震え)
rin-chan-05さん
コメントありがとうございます!
おー!グッドタイミングでしたねw
実はこれ2週間以上前に下書き終わってて・・・レジェツアとか諸々あって昨日公開したのです。なのでマジでグッドタイミング・・・!
>商売なら業者にまずは頼んで
僕の感覚では、ガチで商売なんだったら印刷という部分はずっとプロに任せた方がいいと思うのです。
全部全部自分で出来るようになる、というよりはWin-Win-Winの関係を作っていけるのが最善かなーと。
MDプリンターはそもそも本体が販売終了してるっていうところがまずネックなんですよね・・・。
でもあっちならカラー印刷にも対応してますね。テプラはあくまで単色ってとこで。
あと僕が調べたのだと、安いレーザープリンター買って、別途白トナーを調達して・・・って感じのやり方もありました!
(この白トナーがクッソ高いんですけども。。。)
ラドグリフ氏のフレイムスは実はクリアデカール使ってないというオチだったのを記載し忘れてました!!w
あれはたしか白地のデカールにカラーで印刷したものを乗せて、デカール乗ってない部分を塗って・・・とかだったかと。
「白デカール」にこだわらずとも、すごいものはできるってことですなw
>データ
無断使用すんませんw
ちょっと作ってみたかったのです。(なのでタンポ落としも雑でスマン)
僕が作ったデータで良かったら送りますので・・・。
某氏にも許可取らず・・・ファンアート的な感じでお見逃し頂ければ・・・w
ちなみに右下のヤツは気づいてますよ!これも微妙に権利侵害しない感じでパk・・・楽しんでる感じですよね?OPPEYES的な。
>発狂
ニヤニヤしてもらえたら・・・ぐらいの気持ちでやりましたが喜んでもらえて良かったですw
こんばんは。
色々なやり方があるんですね!
>初期投資がね・・・
市販されているデカールって結構お値段しますから
沢山作る方ならペイは意外と早いかも!?
にわかさんやrin-chan-05さんの様に
絵心がある方が羨ましいw
ぬるいさん
こんばんは!コメントありがとうございます。
そう・・・やり方は星の数ほど・・・!
それをどう使うか?ってところなんでしょうね~。
「白デカール作らなきゃ!」っていう既成概念にとらわれる必要もないんでしょうし。
>初期投資
そうですね!
「少し遊んでみよっかなー・・・」だと高額ですけど、「いっぱい作るモン!」だったら徐々に安くなっていく感じかなw
こういうので練習して、自分に必要なデカールがわかったら業者にオーダー・・・とかでもいいですし!
>絵心
僕の場合、なかなかオリジナリティは出せないですけど・・・パクリアートは楽しんでやれる感じがありますw
子供の頃からドラゴンボールとかの絵を描くの好きだったもんなぁ~