ホットウィールの製造工場と仕様について
2023/03/06
ホットウィールにはいくつかの製造工場が存在しております。
2023年現在だと「マレーシア」「タイ」「インドネシア」「中国」が主流ですね。
余談ですが、過去には香港製やUSA製、フランス製や日本製なんてものもありました。
今日はその辺について軽くまとめようと思います。
2023年に稼働している工場
前述したとおり、2023年の稼働工場は僕が知る限りでは4つ。
マレーシアとタイ、インドネシアそして中国です。
ベーシックカー・メインラインはマレーシア!
1980年代頃に香港の工場から拠点を移し、現在まで続いているのがマレーシア工場です。
2021年に40周年を迎えたとのことなので、1981年設立ですか。
主にベーシックカー・メインラインの製造を担っており、世界に羽ばたくホットウィールの大半がここから巣立っていると考えて良いのではないでしょうか。
※稀にベーシックカー・サイドラインの製造もマレーシア製のものがありますね。
仕様は基本的に「メタル×プラ」という組み合わせのもの(=ベーシックカー)です。
とある情報筋によると「ボディに使える色数」というのも決まっているそうで・・・同時期に同じような色のミニカーばかりが出るというのももしかしたらそういう工場による制約が理由なのかもしれません。(水色が多いだの、赤が多いだのw)
グラフィックスは最大4色の「タンポ印刷」というのも特徴の一つです。
こうした制約の中で工夫してカッコいいミニカーを作ってくれているというのがベーシックカー・メインラインの面白さだったりしますね。
例外的にメタル×メタル仕様で印刷もデジタルである「Collector Edition」もマレーシア工場で作られているので、「できない」ってわけではないのでしょうw
※ゆえにCollector Editionは「ベーシックカー扱い」なんやな。
ちなみに2023年1月に工場拡張が決定されて、さらなる増産体制が期待できるのだそうです。すごいぞ。
サイドライン・ベーシック、プレミアムラインはタイ!!
タイ工場の稼働がいつ頃からなのかは存じませんが・・・00年にはすでにMade in Thailandのホットウィールがありましたので、長い間マレーシアとの二本柱として頑張ってきてくれた工場なんだろうと思います。
ベーシックカー・サイドラインおよびプレミアムラインの製造がタイ工場の主な仕事です。
プレミアムラインはメタル×メタル+リアルライダーという上級種ですね。
近年その需要が高まっている(と思われる)ので、稼働率もかなり上がっているのではないでしょうか・・・。
2018年あたりを境にボディのグラフィックスがタンポからデジタル印刷(もしくはフィルム?)になっているのもプレミアムラインの特長です。
おかげで使える色数など表現の幅ががっつり広がってますね。
ベーシックカー・サイドラインについては数年前までは「(コスト的に)メタル×メタルのベーシックをラインナップさせられる場所」という感じがありましたが、今ではマレーシア製のベーシックカーとあまり変わらない立ち位置にあるかな・・・?
一応ライセンスドカー多めとか、前後灯火類の印刷が入る可能性が高いとか、そういうのもあるかもです(曖昧)
アフターコロナに大活躍(?)のインドネシア
2017年ごろからですかね~・・・5-Packの一部にインドネシア製が紛れ込みはじめまして。
そこらへんからちょいちょい稼働していたようなのですが・・・コロナ禍でマレーシア工場がうまく稼働しなくなった頃からインドネシアウィールがメキメキと頭角を現し始めてきた感があります。(まぁ、、、主観ですがw)
今ではプレミアムラインの一部がインドネシア工場で作られてますね。
たしか昨年はポップカルチャーがインドネシアだったかな・・・?
何気にメインラインにもインドネシア物が紛れ込んでいるなんていう話もありましたので、実はあんまり「どこそこ工場だからどれ」みたいなルールは存在しないのかもしれません。
↑今後メインラインを浸食していくのか!?
高級モデル専門の中国
中国製品と聞くと「粗悪品」というイメージがありますが、ことホットウィールに関してはそれが適用されません。
というのも、RLC/HWCアイテム(コンベンションカー含む)や、Elite64などの高級モデルはすべてMade in Chinaだからです。
あれらのアイテムは細かいパーツがあったり、仕上がりのクオリティが高かったりするのは既知の事実ですよね。
何気に00年代の100%ホットウィールなんかも中国製でした。
※あの当時はメインラインアイテムにもMade in Chinaがあったので今とはまたちょっと違いそうですが、、、
過去の工場たち
ここからは余談で、過去に稼働していた工場たちを紹介したいと思います。
最初期にしか存在しないUSA製
ホットウィールが誕生した1968年とその翌年まで・・・ですかね。
誕生前夜のプロトタイプも含めて、USA製ウィールが存在しました。
当時、同時展開されていた香港製ウィールとは「同じモデルなのに形状が違う」などがあり・・・なかなか貴重です。
黎明期を支えた香港製
最初期ホットウィールから1980年代まで続いたのが香港工場製のホットウィールでした。
香港といえば今や3インチミニカーのメッカ・・・という印象すらありますが、その礎を築いたのがホットウィールだったりして・・・ネ。
USA製同様に貴重な香港ウィールですが、わりと長い間展開されていたこともあり、「香港製ホットウィール」というところだけに注目するのならばそこまで入手は難しくないかもしれません。
その他にもいろいろ!
過去のホットウィールにはその他にもいろいろな工場のアイテムが存在しております・・・ッ!!
たとえば↑の画像はホットウィールの関連アイテムである「Sizzlers」のものですが、左の方に「JAPAN」と書いてありますよね??
つまり少なくともこのSizzlersが作られていた頃には、日本にマテルのミニカーの製造を請け負う工場があったということですな。
・・・今から54年前かぁ。
「おれが若い頃に作ってたよシズラーズ!」っていう父っつぁんがいてもおかしくないじゃん。。
あと有名なのはメキシコ工場とかフランス工場ですかね。
僕はまだ実際にお目にかかったことはないですが、いずれも1970年代頃のホットウィールに存在していたそうです。
おわりに
ということで・・・ホットウィールの工場あれこれでした。
一応経歴的には
- US・香港期
- 香港(+日本・メヒコ・フランス)期
- 香港→マレーシア(+中国)期
- マレーシア・タイ(+中国)期
- マレーシア・タイ・インドネシア(+中国)期
みたいな順になってますかね。
でもって、どこの工場だからできる、できないみたいなのは特になさそうで、あちこちで同じようなミニカーが作られるという感じ。
(マレーシアよりもタイの方がしっかり仕事するみたいな話もあったけど、そんなこともなさそうよなw)
・・・なのでまぁ、あんまり気にすることもないですかね!(爆)
追記
ちなみに・・・最近ちょっとエンプロイーモデルの拡大?が顕著な気がしておりまして。
当初はUSのマテル従業員だけがゲットできるアイテムだったエンプロイーモデルですが、マレーシアやインドネシアの従業員向けにも展開が始まっているようです。
一方、日本の従業員向けウィールみたいなのって(少なくとも僕は)聞いたことがないので・・・もしかしたらUS本社の人および各工場の人向けってことになるのかなぁ??
(知ってる人、おしえてね!)
さらに追記
コメント欄で教えて頂きましたが、インド製のベーシックもあったそうです。
あとはたしかメインラインでも中国製の時もあったような気がががが・・・
Comment
まとめ方お疲れ様でふた☀️
オレ氏、最近MBをメインに収集しておりますゆえ、MADE IN タイランド製にお世話になりっぱなしなのよm(_ _)mアリガトー
持ってる中で一番古いと思われるのが、76年に発売された(と思われる)MBミリタリーシリーズのMADE IN イングランド製(レズニー時代)でして、なんか分かんないけどロマンを感じました
製品としてしっかり作られてればどこのMADEでもいいですけど、ジャパンは島国ゆえ、遠く海を渡ってきたんだな~って思えば、なんか不思議とミニカーにも労いの気持ちが湧きますなw
あ、、MBにわかマニアはアッチでしたね(パラレルワールド)
ロードランナーK.K.さん
コメントありがとうございます!
MBも楽しいですよねえ。僕もちょいちょい買っちゃってて悔しいです。
レズニーのイングランドもの、僕も一つだけ持ってますよ!!
あの頃はまだ「ホットウィールみたいなミニカー」ではなかった時代かもなぁ〜なんて思いを馳せておりますw
>遠くの海を
そうですね。
それこそ国内製造のミニカーという、ある意味童貞みたいなヤツにも出会ってみたいですw
>MBにわか
何のことでしょう?(隠してない)
更新おつかれさまです。
世界中で売れてるミニカーなので、工場もいろんな国にあるんですねぇ。
手持ちのものだと98年のバハバグはインド製でした。
中国はやはりスケールモデルの生産を担ってきた歴史があるのでクオリティは高いですね。
TLVも中国の工場でないとあのクオリティは出ないそうです。
最近また再開した京商のコンビニシリーズやデアゴスティーニの64モデルは、これまでミニカー製造未到の地だったバングラディッシュの工場で製造を始めましたが、こちらはなかなか苦戦してる模様。
昔の京商コンビニシリーズも始まった当初はゆるいクオリティだったので、シリーズ後半に向けてだんだん改善・成長していってくれるんじゃないかと期待してます。
そう思うとマレーシアのおばちゃんの検品クオリティももうちょっと成長してくれてもいいようなw
単品販売で注文すると毎回実物見るまでドキドキしながら待ってます。
この吊り橋効果でホットウィールがやめられないのかもw
昨日届いたボルボギャッサーとクールコンビはエラーもなくタンポも出来もバッチリでした!
よく考えたら普通なんだけどすごい嬉しいw
Shubeeさn
コメントありがとうございます!
インド製!!!!
そういやたしかにMade in Indiaも聞いたことがあったような、、、あざっす!!
>中国
なるほど、やっぱり亀の甲より年の功、長年やってきたということはそれなりのノウハウがあるってことなんですな。
>バングラディッシュ
お〜〜!!おもしろい。
というか、未踏の地を開拓するのと、すでに工場がある地を拡張するのとだと、コスト的にはどっちが優れてるんでしょうねえ〜!?
何気にベトナムがトミカのノウハウを持っていると考えたら、HW工場もベトナム進出したら面白いことになるんじゃないかと思ったりw
>検品クオリティ
あれはもう「あえて」なのかなー??って気がしてますよ、、、
昨日テレビで見たどこぞの小学校では、給食の白玉にクラスで3つだけ「豆入り」を作るとかなんとかで。そういう「当たり」なのかなぁ、ともw
あとはあえて質の悪いものを紛れ込ませることで、「普通の商品」がアタリのように錯覚させるとか、、、
>実物見るまでドキドキ
わかる・・・。
「買えたー」って安心してたところにとんでもないエラー品来たらどうしよう、みたいなw
マキシマのウィンドウ無しとかありましたしね・・・。
>よく考えたら普通なんだけど
これですよこれ!まさにこれw
われわれよく調教されとりますw
製造としてはベーシックカーはほとんどは、マレーシア製ですがマレーシアも凄く好きですよ。一応中国製のTUNERS2 RSXの車両は凄く好きですよ。もっと欲しい車両です。それからjzx100マークⅡやjzx100クレスタ前期を入れて下さいな。それとアコードcd型、鷹目インプレッサも出して欲しい感じです。いろいろ楽しみがあってこそのホットウィールですが改造も楽しみの一つです。まだ昼食抜き体がもたない(@_@)💫
光(*≧○≦*)ホットウィール好きさん
コメントありがとうございます!
あ、そういやベーシックで中国製もありましたっけね!?
なんかいろいろウッカリしてるなぁ、、、
なぜ昼食抜き??
まさかミニカー買いすぎで??
百萬圓拾ったらー
ホットウィール買ってー 家建ててー
(二村定一なんて戦前ですが)
更新お疲れ様です
手持ちのベーシック、トレハン、
チェイス展開されたIDを確認したところ
マレーシア、これまたマレーシア…
記事にあるトレハンのPOWER PISTONも
マレーシアでした!
トミカのように香港トミカという
非常に高額で取り引きされる
モデルがなくてよかったのかw
関係ありませんが、手持ちの底面確認し
ミニカーに応じて様々なフォントや
色々な形の底があって、
いい仕事してますねぇー
という、中島誠之助さんばりの感動w
らちぇっとれんちさん
コメントありがとうございます!
また渋いところ突いてきますね〜。
初めて聴きましたが、チムチムチェリーに通ずる哀愁がありましたw
>香港トミカ
そういう意味だとUSAウィールは・・・まぁ数千円出せば買えるものばかりw
>様々なフォントや
やめて!!
またそういう変態的な話を持ち出して!!w
ほほう。これが噂の検品に問題のある工場ですか(笑)
塾長
コメントありがとうございます!
たぶんそうみたいですw
検品がテキトウなのか、「あえて」なのか、、、
お晩で御座います
サムネの写真を拝見して遂にイッちゃった・・・、
「筆者にわか氏・マレーシア工場を視察」
という内容を想像してしまいました♪
確か工場見学ができるんですよねぇ、
塗装乾燥中のSTHがズラ~っと並んでたら
思わずそのキラキラの中にダイブしちゃいたい
衝動に駆られてしまいます♪
工場見学後は近くのペナン・ビーチで海にダイブ。
しれっとキラキラ塗装を洗い流しつつ、
現地のビーチガール達と戯れる。
俺のスペクトラ・ゴールド唸りを上げる!!
乙さん
お晩です〜。コメントありがとうございます!
たしかにwww
工場いつかは行ってみたいですね〜。そういうツアー組んでくれないかしらw
>見学が
アッ・・・普通にできるんですか??
じゃあマレーシアに行くことさえできればOKみたいな??
キラキラの中にダイブして、自分もスペクトラカラーに染め上げて帰ってきたいですね!!
・・・ってビーチで流す前提かい!!
僕のスペクトラ・ペールオレンジはもう枯れ気味でっす♪
お疲れ様です。
HWといえばタイかダントツ
マレーシアですね。
日本製もあるとは非常に勉強に
なりました!!
→絆創膏刻印
シビックやラリスペの底です。
楕円というか前後が半円の枠内に
刻印を収めるヤツです。
コレをやるとなると
フロアベースの底部パーツの描写が
できなくなりますね。
ある種のコスト削減策でしょうか。
→下火
あくまで自分の見立てですが
ドンキの仕入れが結構積極的に
なってきたので「分散」が効いた
のかと。
入荷日=朝一勝負
ご理解ありがとうございます。
件の行きつけヤマダは
1人5つの但し書きでしたが
昨日なんともありませんでした。
とはいえ、潮時だから売っちゃえ!
は店として当たり前ですが
カカシみたいな張り紙に何の意味が
あるのか甚だ疑問でした。
→コオロギ、2次元嫁
ホント、唐突なトピで申し訳
ありません。
コオロギはワイスピ鑑賞の友で
百歩譲って頂きましたが
2次元嫁は、ネットニュースを見た
こっちが血迷ったので
ゴネ勢と引き合いにさせて頂き
ました。
とはいえ、誰にも迷惑がかからない
のはごもっともで、ミニカー界隈も
ゴネ勢のように、きようび治安悪化
が散見されるので悪しきサブカルに
堕して欲しくはないですね。
(北海道でのミニカー泥棒の
ニュースも目立ったので)
ウィーラーの端くれさん
コメントありがとうございます!
日本製はホットウィールと呼んでよいものか悩ましいですが・・・一応系列シリーズということでw
>絆創膏
ああ、それか!w
なるほど・・・もう底面なぞデザインせんぞというメーカーの意気込みとも取れるわけですな、、、
>分散
コレクター数が増えずに取り扱い店数が増えるという感じですかね。
僕からしたらありがたいですが、結果的に「思ったほど売れん。取り扱いやめよう」とならなければいいな・・・と。
>カカシみたいな張り紙に
や〜、こういうのは0か1かだけではないと思うので、一定の抑止にはなっていると思います。
ただもちろんいくら朝イチだとしてもルール無視する輩はいるでしょうし、まぁ・・・なんとも言えないところですな。
>百歩譲って
譲った覚えはありませんがwww
>ミニカー泥棒
富竹「嫌な事件だったね・・・」
検索してみたんですが、数年前のミニカー窃盗しか見つけられませんでした、、、
また最近もあったんですか??
それだけ換金性があるのか、それとも欲しくて欲しくて仕方なくて犯罪に手を染めてしまうのか、、、
面白い記事ありがとうございます。
当方、玩具関係の仕事をしていますが工場選びはメーカーが定めた仕様を安く且つクオリティ高く安定して製造できるかどうかを査定して製造先を振り分ける感じですね。
工場によって設備の善し悪し得意不得意はある感じです。
現在は中国が1番複雑な工程を難なくこなしてくれます。
ずっと製造産業をやっている一日の長でしょうね。
今香港製がないのは経済成長に伴い多くの香港工場が80年代〜90年代に中国に移転しました。
事務所や小さな工場だけ今も香港にあるという製造会社も多いです。
HWを通じて工場のことを考えたことがなかったので面白い発見でした。
Aaさん
コメントありがとうございます!
>設備の善し悪し得意不得意
お〜!やっぱりそうなんですか。
ってことはよく聞かれる「タイ製は質が良い」みたいなのもあながち嘘ではないんですねw
>現在は中国が
長くやってきたノウハウもある感じでしょうかね。
その分価格も周辺国よりは高騰してしまっているのかな・・・?
>事務所や小さな工場だけ
ハッ・・・そうか。
MINI GTとか香港発のミニカーというイメージでしたけど、特に工場は香港ではないんですね、、、
>HWを通じて工場のことを
今後はブリスター開封時に中の空気をクンカクンカしてあげてくださいw
異国の香りがするかもしないかも・・・