FORD J-CARのレビュー!最初の16台にラインナップされたホワイトエナメルモデル!
2021/01/09
先日、中野のまんだらけで入手してきたFORD J-CARです。
言わずと知れた?
いや、知る人ぞ知る・・・?
ホットウィール最初の16台、オリジナル16のうちの1つ。
言ってみればいまから50年以上も前のヴィンテージアイテムですよ。(ボロボロだけど)
いったいFORD J-CARとはどんな車だったのか?
そしてホットウィールにおいてはどんな経緯を辿ったアイテムなのか?
そのあたりを中心に追って行きたいと思います。
フォード・Jカーのレビュー
本日紹介しますのは・・・1968年のホットウィールよりFORD J-CARです。
ホットウィールを集め始めた当初は「レッドラインなんて夢のまた夢」っていう感じでしたが、どんどんミニカーにお金を使う感覚にも慣れていってしまって「1,000円強でレッドラインが買えるなら安い」と、ショップで出会ったルース品に手を出してしまったのです。
そこそこ傷だらけだったんですが、今まで僕が入手してきたレッドラインの中ではかなり状態がいい方だった・・・というのも購入を後押ししていましたね。
さて、この頃のミニカーといえば「スペクトラフレーム」と呼ばれるキャンディペイントが施されたアイテムが基本でした。
ですが今回紹介しているJ-CARは見てのとおりエナメルホワイトカラーです。
基本的には全車種の全カラーがスペクトラフレームだったはずなんですが、ごく一部にはこういったソリッドなカラーのモデルも存在していたんですね。
僕の中ではなぜか「FORD J-CARと言えばホワイト」という刷り込みがあり・・・今回のアイテムがスペクトラではなくホワイトだったのにも特に違和感を覚えることはありませんでした。
まぁ、実車がホワイトということもあるためか、付属しているボタンに描かれているJ-CARもホワイトカラーなんですよね。
なので「FORD J-CARはオリジナル16だけどエナメルカラー」ということだけでも今日は覚えて帰ってください。
(もちろんスペクトラフレームカラーのものも存在しています)
※おもちゃショーの時においてあったヤツも一台だけエナメルホワイトだったよね。
2018年東京おもちゃショーのマテルブースを一足先に体験してきました!SWEET SIXTEENに新作サイドラインなど!!
FORD J-CARについて
ホットウィールのオリジナル16は、なんと全車種が実車というラインナップなのです。
謎車に興味がない方にしてみたら、めちゃくちゃ羨ましい話ですよねw
・・・逆に謎車も愛しちゃってる人にしてみたら、なんとも寂しい時代だったと言えそうですが。
そういうわけなので、当然FORD J-CARも実車が存在するマシンということになります。
その誕生にはまず、フォードとフェラーリの確執を知っておかなければなりません。
1960年代の初頭に、経営難にあったフェラーリを買収しようとヘンリーフォード2世が働きかけますが、スポーツ部門を守りたかったエンツォ・フェラーリはこれを拒否します。
それがきっかけとなり「打倒フェラーリ」を掲げ、ル・マンに向けてフォードが開発したマシンがかの有名なフォードGT(GT40)です。
フォードGTは1964年、1965年、1966年と挑戦し続け、ついにル・マンを制覇し続けていたフェラーリを打ち破ることに成功しました。
おそらくその辺のお話というのは、この映画を観ればすんなりわかるんだろうなーと思います。
あれだ、トレーラーを観るだけで僕はわかった気になったぞ。
さて、このフェラーリを打ち破った1966年に、FIAの新レギュレーションに対応させようと開発されたのがこのFORD J-CARなのです。
FORD J-CARは何度も開発を中断されたのち、Ford GT Mk IVという車種になり、1967年のル・マンを制しました。
その後はポルシェの時代が来るみたいなんですが・・・僕はもうそこのところは全然わからないのでレース狂諸氏方のコメントに期待したいところです!
ホットウィールにおいては1968年にHarry Bradley氏のデザインで誕生しました。
1966年にGMから引き抜かれてホットウィールデザイナーとなったハリー氏は、同年にフェラーリを破ったMk IIでも、翌年のMk IVでもなく、ここにJ-CARを持ってきたわけです。
「普通のクルマを作ったって売れない」っていうハリー氏の意地みたいなものが出たのかもしれませんね。
このあたりが後のホットウィールらしさに繋がっているんじゃないかなと思います。
※このあたりの話はヒストリーチャンネルのホットウィール特番を観ると造詣が深まりますぞ!
↓Youtubeで無料で観れるぞなもし。
1968年当時のホットウィールは今のメインラインとは発売方式が違っており、USA版および香港版というバリエーションで初っ端から各数カラーずつ展開されました。
おそらくその後2年ぐらいは製造・販売が続けられていたのではないでしょうか。
以降当初の金型で復活するようなこともなく、2010年にはHWCでリツールバージョン(新金型)がリリースされています。
では各部見ていきますね~。
フロント・リア
この頃のホットウィール(レッドライン)って、ちょいちょい試行錯誤をしていたのか色々なバリエーションが存在しているんです。
その仕様によってレア度が全然違ってきて、当然取引価格にも差が出るのですが・・・僕がゲットしたものは一番コモンなバリエーションでした。
まず窓の色が青いので、香港版というのがわかります。
US版だとここが透明のウィンドウなんですね。
香港版のエナメルホワイトものには「隠しヒンジバージョン(またはルーバーバージョン)」と呼ばれる、ごく初期のロットにだけ採用された造形があるバリエーションが存在しておりまして、それはもう「ウルトラレア!」っていう希少さのアイテムなんだそうです。
※隠しヒンジおよびルーバー(車両上部のリア側に造形)バージョンのJ-CARはこちらのサイトで比較されているので確認してみてください。
[参考]“How do I know if it’s got a hidden hinge?”
厳密にはヒンジやルーバーだけでなく、フロントホイールや背面造形も違っています。
サイド
今回入手したFORD J-CARですが・・・あちこちの塗装が剥がれて地のメタルが出ちゃってる反面・・・この手のレッドラインには珍しくホイールのシルバーが8割ぐらい残っていたり、車軸が曲がっているなどの不具合がないことに驚かされました。
だから、なんていうか見た目に反して結構状態いいんすよ。
ヌルヌル走るし。
このままダウンヒルレースに出しても優勝すんじゃね?ってぐらい走ります。
どうやら当時物は車体に貼るゼッケンサークルやフォードのロゴなどのシールが付属していたようなのですが・・・この子はまっさらな状態で我が家に嫁いでまいりました。
トップ・ベース
ボディトップは・・・さすがにボロボロな印象がありますよね。
なんだったらエンジンフードの部分に汚れのような・・・何かがくっついて剥がれなくなった痕みたいなものが確認できます。
一方底面はそこそこ綺麗にエナメルホワイトが残っていますよ~。
底面カラーを参考にボディ全体を上から白を塗りなおしたら、ピッカピカなFORD J-CARが出来上がるのではないでしょうか・・・!?(スペクトラフレームより断然レストアしやすそうだぞ!)
エンジンフードを開けると・・・綺麗なエンジンパーツが顔を現しましたよ!
ここだけは当時買ったままの状態なんじゃないか!?ってぐらいピッカピカです。
50年前にゲットした子供たちはこのエンジンを見ていろいろ妄想を膨らませてたんだろうなぁ!
レッドラインホイールはブッシュ式(取り外し可能)でしたので、レストアパーツと交換しようと思えば簡単に交換できる感じです。
香港ものでも初期はRL1のブッシュだったんですね。
底面の著作年表記は1967年。
ただしU.S.でのパテントはPend・・・つまり申請中みたいな感じになってました。
工場は当然Hong Kong製と記されています。
おわりに
というわけで!
偶然にも出会ってしまったFORD J-CARのレビューでした。
何気にこれをゲットしたことで・・・
今年に入ってオリジナル16を3台もゲットしたことになります!!!
ヤバい。このペースはマジでヤバい。
ただまぁ、全部香港製かつボロボロというのが言い訳できるポイントかな!
なんとかこのFORD J-CARも綺麗にレストアしてあげたいところ。
あとは近代FORD GTとも並べて撮影してみましたよ~。
こうなるとGT40も欲しくなるので・・・2020年Bアソのヤツをなんとか狙って行きたいと思います。
※そういや2002年のホットウィールで、当時のライバルだったフェラーリ P4が出てるんですよね。
・・・それも欲しくなってきた。。。
追記:さっそくレストアしてみた
エナメルホワイトボディっていうのが幸いして、ものすごく簡単に綺麗にレストアできました!
Comment
こんにちは。
仕事が早い!
CGかと思った!!
poncha2016さん
こんにちは!コメントありがとうございます。
CGやで・・・?
嘘。ちゃんとやすってマスキングしてスプレーしたよ!
お疲れ様でふ
正に歴史でございますなヒストリー
にわかさん家に嫁ぎーのするまで、どこぞにいて、どこぞのガキンチョやら大人にイジリ倒され、舐め回されてきたんだろうって思うとゾクゾクするし感慨深いですね
ロードランナーK.K.さん
コメントありがとうございます!
まさに歴史でございますよヒストリーは・・・!
イジリ倒されたのは許せる。
でも舐め回されたのは・・・うちの息子もそうやってたし、、、あり得るだけに想像したくなかったぜ。。。
にわかマニア様、何時もお世話になっております。皆様、初めまして、白狸院です。
FORD J-CARが、香港製とは初めて知りました。そういえば、ウチが集めているトミカも香港トミカが滅茶レア物として有名ですからね・・。
にわかマニア様に仮面ライダー等のキャラウィールをお譲りしたのは、実はわたくしです。
序にトミカを送ったのもわたくしです・・・。
レアストが凄く上手いです。カッコいいです。
白狸院さん
ようこそ!コメントありがとうございます!
ついに正体を明かしてOKになったんですね!?
先日頂きましたNOVAのトランポも必ずや紹介させて頂きます^^
さてさてJ-CARなのですが、USA製のものも存在しております。
僕がゲットしたものがたまたま香港製だっただけで・・・。
トミカの方はあまりよく存じませんが、たしかに香港トミカとかって聞いたことがあります。
MADE IN HONG KONGは当時の主流だったんですかねえ~
にわかマニア様、おはようございます。正体明かして、問題御座いません。
ブログを開いております。個人の考えメインのブログですが・・。
ホットウィールと言えば、安さやデザイン、かっこよさと色々魅力が御座いますね・・。
白狸院さん
ブログも拝見させて頂きました!
ていうか一日に何記事書いてんすか・・・!!
ホットウィールの魅力は、なんというか、言葉では言い表せない部分があるのかなと常々思っております。
お晩で御座います
早速お色直しを終えて、ブログの大舞台に登場ですかー!!
個人的には塗装を落として磨いたベアメタ・ザマック状態も見てみたかったですぅ~♪
それにしても1,200円は、ごいす~♪
そーいえば昨日の「ロードランナーK.K.」様の仰る通りなのですが、
毎日ブログに目を通していると、ここに書き込まれている方々とは
面識が一切無いにもかかわらず、ブログを通してHWという
かたい絆に想いを寄せる事ができますね。
いつの日か、語り尽くせぬHW好きの日々をオフ会等で
肩を叩きあいながら語り合いたいものです。
居酒屋のキャンドルライトの中でHWマニアの皆様が目を細めてる様子が浮かびますな。
遥か長いホットウィール道を歩き始めた皆様に、幸せがありますように♪↑
乙様
乾杯🍺🎶🍺🎶🍺
悪魔の”乙”さん
おばんですぅ~。コメントありがとうございます。
あまりにもボロボロだったら塗装を落として・・・とか考えていたんですが、これ・・・ところどころ剥げている以外は状態が良かったんですよ。
なのでやすって、マスキングして、シュシュッと一吹き(+ホイール塗りぬり)で完成させちゃいました。
>ここに書き込まれている方々とは面識が一切無いにもかかわらず
面白いですよねえ。
僕にとっても皆さまと知り合えたことで、ブログが人生の大きな大きな舞台に成長したような感じです。(大げさかもしれませんが)
でも個別にお会いすることはあっても、なかなか一同に会することって難しいでしょうね~。
全員が集まると、それはそれで収集つかないだろうしw
ここんとこダンマリ君ですみません。
とにかく死にそうで死にかけたくらいに忙しくて。でもちゃんと毎日読んでますし、ちゃんと土曜も昼にヤマダ行きましたし、それらの鬱憤をネット方面で乱売に費やしてます(ギッラギッラのフォードGTのスートレをカネの力で買ってやったぜ。ヤなヤツですみません)。
シモキタと中野、是非ご一緒したかったなぁ。私もそのあたりは上京したらかなりの頻度で行く主戦場ですし。でも私の住まうこちらにはアバースさんとウェアハウスさんを足したまま2で割らないような素敵な名店があるのですよ。新アソに強くて過去モデルや実車がお高めなシモキタと値段不明で身構えちゃうけどサイドラインとか過去品もお手頃価格で充実なアバースさん。これがひとつに合わさっているとしたら…?店長も気さくですし、いつか是非お連れしたいところ!
さてJカー。
せっかくレース狂をお呼びだていただいたのでこのあたりの話をしたいのはマウンテンマウンテンなんですが、そんな体力も気力もなく。。。妥当フェラーリではなく「打倒」やで〜くらいの揚げ足取りくらい。すみません。あ、でもみなさん「なんでJカーなんて名前なん?」てのは普通に疑問じゃないですか?ジャパン?ジャニーズ?とか。
当時のル・マンなんかを走るためのレース車両規定区分が追加附則J項、英語でアペンディクスJというもので、要はそこで走らせて優勝を狙うためのクルマ、という意味のコードネームですね。同じ規定を向いたクルマがランボルギーニの有名なスーパーカー、イオタです。ミウラというベースがあり、それをレースの規定に即してオバケにしたのがイオタ。ま、ランボはもともとレースには出ないと決めていた会社なので、そもそもレースに出す気は無かったんですけどね。
イオタはJotaと書くラテン語。Jotaは「J」の読み方そのもの。つまりランボルギーニ・Jカーなのでした。
ただフォードは目的を達成して撤退してしまい、残ったフェラーリはカンナムからの流れで上の排気量のクラスで勝ちを謳歌…するつもりが、そこへ917で割り込んできたの邪魔者が。それこそ、それまで大排気量車を作ってなかったポルシェなのでした。フェラーリも先行車の意地で512を出しますが、壊れまくりで負けまくり。そこからポルシェにやられっぱなし。そういう流れです。
ちなみに今度出る917LHの青と緑のサイケデリックなカラーリング、あれ実車由来ですからね。1970 917LH no.3 で検索検索ぅ!一番最初のガルフに続いて、レース狂は必買な一台なのでした。
結局長くなってすみません。
あ、こないだムシャモータースの未開封品をゲットしたので、また後日。
FTEさん
コメントありがとうございます!
ダンマリ君、ええんやで!!!
見てなくてスミマセンだったら泣くw
>ギッラギッラのフォードGT
うおおおお!!いいなぁ。
カネの力はなんら悪いことではないし、ヤなヤツでもないかと・・・。
そういう自由になるお金があるということは、それだけの対価を払ってきているということだ!!(一方僕は、、、)
>シモキタと中野
ですよねえ・・・前々からFTEさんにもお誘いされてましたもんね。
ぜひ今度また一緒にw
>アバースさんとウェアハウスさんを足したまま2で割らないような素敵な名店
ほほー・・・お住まいがある方っていうのは、東京近郊の方ですかね?
それとも地元・・・?
>そんな体力も気力もなく
とかなんとか言いつつめっちゃ語ってるやん!!!!!!
妥当の件はスマンカッタ。直しておきますw
んで、ランボ・イオタのJもそのJ項から来てたんですか!!!
それは知らなんだ。。。
ポルシェとのくだりもなんだかんだ書いてくれて嬉しいですw
いや、結局書いてるやん!!!!!!wwwwww
しかもあれが実車由来とか・・・だから人気なのか。
そんなこと言われたら、ガルフを取り逃した僕としても欲しくなっちゃいました。
>ムシャモータースの未開封品
なんたる珍品ををを!!!