おゆまるとUVレジンでクリアパーツの複製!壊れたフロントガラスは再生できるのか
2019/12/19
先日紹介した「おゆまる」でのパーツ複製。
コメント欄にて「ポリパテよりもUVレジンがおすすめ」というヒントをいただきました。
[参考]プラスチックねんど「おゆまる」でリアルライダーを複製して足回りをドレスアップ
UVレジンかぁ・・・ずっと気になってはいたんだよなぁ。。
でも、お高いんでしょう??
なんて思ってたんですが、
通販で激安なUVランプを見つけてしまったので、即注文。
たまたまダイソーがある街まで出向く用事があったのでUVレジンも買ってきました。
というわけで、UVレジンでの複製実験です。
UVレジンとは
UVレジンは紫外線によって硬化する、液状の樹脂材のことです。
昨今のクラフト界では有名な素材で、僕も本当にずっと気になっていました。
使い方は簡単で、型に流し込んだものをUVライトで5分~30分照らすだけ。
もう本当にそれだけ。超簡単です。
僕が使ったUVライトはこんな感じのやつ。
9WのUVライトが4基搭載されて、計36Wというものです。
夏の日差しが強い日などはこんなアイテムを使わなくてもベランダに置いておくだけで硬化するそうです。
ちなみに、以前クリアパーツの黄ばみ取りで活躍してくれたメガネの超音波洗浄機で30分ぐらい照射してみましたが、まったく硬化しませんでした。
[参考]ホットウィールの汚れたLamborghini Diabloを再生。クリアパーツの黄ばみ取りと傷消し。
こうしたLEDを使ってUV光を作り出す方法もあるみたいですが、価格面や手間を考えてもさくっとUVライトを買った方が早いかなと思います。
おゆまる君で取った型にUVレジン液を流し込んで、5分照射して取り出したものがこちら。
ポリパテで使ったものを使いまわしたのでポリカスがくっついてしまって汚く見えますが、実際はかなり透明度も高くキレイです。
手元にあったガンダムマーカーとエナメル塗料チタンシルバーで簡易塗装したらこんな感じ。
型に難がなければかなりいい感じに複製が可能です。
割れたフロントガラス(クリアパーツ)を複製する
さて、ここから本題。
僕の手持ちのホットウィールの中に、フロントガラスが割れてしまっているものがあります。
これをどうにか修正(または複製)できないかと常日頃から考えていました。
ある時は100均のカードケースを買ってきて、ヒートプレスまがいのことをしてみたり、ある時は修繕用の替えのパーツが売ってるんじゃないかとebayを漁ってみたり・・・挙句には「もう一台同じのを買ってパーツを交換すればいいんじゃないか」というわけのわからない発想に至ったりしたものです。
・・・これ、おゆまる君とUVレジンでどうにかなるんじゃないでしょうか。
今回UVライトを購入して、ふとそんな考えが頭をよぎり、もう試さずにはいられませんでしたw
で、やってみた結果がこちら。
左が元のパーツで、右がおゆまる+UVレジン(クリアブルー)の複製品です。
バリを取って、ある程度磨いたものがこちら。
比較用に同じレジン液で作ったリアルライダーを並べておきました。
クリアブルーの色味は同じ厚みだとオリジナル品よりは薄いですね。
硬化前の液体状の時にクリア塗料を混ぜるといいそうです。
はい、この通り!!
割れてないウィンドウパーツで再生することができました!
透明度が低いのは僕がペーパー掛けをさぼったせいで、頑張ればもっと透明にできます。
※今回は600番→1000番→3000番のみ
ホットウィールに限らず、特にオープンカーのミニカーの場合、ちょっと踏んづけただけでフロントガラスがポッキリ行くことってあると思うんです。
それがこんな感じで複製できたら、さらに愛着がわいてきていい感じですね。
また、「どうしたらいいんだよこれ・・・」ってカラーリングをしたウィンドウのモデル、ホットウィールにはたくさんあるじゃないですか。
これとかw
こういうのをクリアー(またはスモーク)とかで複製しちゃえば「謎車っぽかった実車」も「カッコいい実車」に早変わりしそうです。
うおお・・・早速やってみたい。
UVレジンを使って気づいたこと
UVレジン、かなりいい感じです。
なにより楽しいし、「何か複製できるもんはないか」と探しちゃうぐらい中毒性がありますw
ただし、良いところも悪いところもあるのでシーンに応じてポリパテなどと使い分けた方が良さそうです。
液体なので細かい部分に行き届く
まず使っていて一番素晴らしいと思えたのは、硬化する前は液体であるがゆえにかなり細かいところの再現までできる・・・といったところです。
ポリパテもしっかり塗り込めば細部までちゃんと再現可能なんですが、不透明であることやUVレジン液ほどの流動性がないことから、硬化後に「ここまで行き届いてなかったー!!」ということがあります。
このあたりは慣れなのかもしれませんが・・・初心者には放っておいても行き届いてくれるUVレジンはありがたいんじゃないかと思います。
透明であることの利点
UVレジンは透明です。
着色されていてもたいてい「クリア〇〇」といったカラーか、半透明のミルキーカラーといった感じ。
写真のタイヤは前輪がポリパテ、後輪がレジンで複製したものです。
どちらもスポークの奥側(本来は空洞になっているところ)を着色していません。
ポリパテの場合はポリパテそのもののカラーリング(または下地材の色)が見えてしまうため、ここも黒などで塗らないとカッコ悪いですね。
その点UVレジンの場合は透明なので奥の色が見えています。
また、前述のとおりでクリアパーツの複製などにも使えます。
切削性に優れていない
今回UVレジンのバリ取りや成型をしていて思ったんですが、ポリパテに比べると切削性が悪いです。
かなり硬いですね。
とはいえ、あくまでポリパテと比べて・・・というレベルなので、「硬くて削れない」というほどではないです。
気泡が気になる
これはUVレジン液のポテンシャルにもよるのかもしれませんが、僕が使ったダイソーのものは気泡がよく入りました。
※今日あたりセリアにいって買ってきて試そうとも思います。
塗装してしまう部分なら気になりませんが、クリアパーツの複製だと気泡が入ることで台無しになることも。
硬化前に爪楊枝などでツンツンやってある程度は消せますが、なかなか全部消すことは難しく・・・今後の課題ですね~。
やっぱり高い
そしてそして、やっぱり素材としての費用が気になるところです。
今回購入したもののうちクリアブルーの方は4gで100円という価格でした。
これでウィンドウパーツ1つとホイール1つを作ったら、もう空っぽになるぐらいの容量です。
しかもクリアパーツの場合は基本的に一発勝負なので、失敗したときにはその分がまるまる無駄になります。
※一応削って盛って・・・やすってクリアにするという方法もなくはないですが、かなり手間ですw
もしリアルライダーの複製を4つ作ろうと思ったら、材料費だけで3~400円になりそう。
だったらもうちょっとだけお金を払って、モノホンのリアルライダーを買った方がいい・・・って考えになってもおかしくありませんw
取り扱い上の注意事項
最後に、取り扱いに際しての注意事項です。
ポリパテに比べて全然におわないですし、手についてしまっても硬化させずに洗い流せばいいだけですし、なかなか安全でいい感じのアイテムだったりするわけですが、硬化に使う「UVライト」は結構危険なヤツだったりします。
紫外線ですからね。
直接目で見るのはもちろんのこと、肌やその他の部分に照射された場合、どんな影響がでるかわかりません。
僕は照射中に入口も段ボールで塞いで使っていました。
また、36Wのライトはなかなか熱を帯びます。
そのせいなのか、おゆまる君の薄い部分は照射後にかなりゆるくなっている可能性があります。
UV硬化後すぐに型から外そうとして、おゆまる型が一つダメになりました。
おゆまる君を使って複製する場合には、照射後にダウンタイムを取るか、冷水で冷ましてから取り外しましょう。
おわりに
というわけでUVレジンでの複製についてでした。
もうこれ、ほんとハマりますよ!
いろいろと妄想が捗ります。
たとえばボディパーツを複製してX-Raycersもどきを作るということだって可能なんですよ。
昔のガンプラであった「ボディの半分だけ塗装されているモデル」みたいなのもいけます。
あとは王道の使い方としてヘッドライト部に塗って硬化させることで、クリアパーツ感を演出したり。
逆にクリアーレッドでウィンドウパーツを作って謎実車を作っちゃうのもありですね!
クリアパーツの黄ばみ取りもUVライトがあれば一瞬なんじゃないでしょうか!?
これは黄ばんでしまったウィンドウの中古モデルを探すのが楽しみになってきましたよ~!w
Comment
こんにちは!
型どりを変形させて、パンクしたタイヤも作れるから、
廃車HWの道も開けるじゃあないですか!!
なんちゃってレトロや、廃車倉庫も捗りそう・・・
やってみたい・・・
poncha2016さん
こんにちは!コメントありがとうございます。
>型どりを変形させて、パンクしたタイヤも作れるから、
そうそう!そうなんですよ!
おゆまるさん、型としての自由度も高いのでつぶれたタイヤを簡単に作れます。
>なんちゃってレトロや、廃車倉庫も捗りそう・・・
>やってみたい・・・
You、やっちゃいなよ!
早速ですねw
UVライトは日焼けサロンなどでも使うものですので人体の影響はさほど気にされなくても良いものかと。(真夏の直射日光の方が凶悪そう)
型がなくても表面張力を使って盛り上げてから切削して造形というパテみたいな使い方もできますし、の表面だけに添わしながら順次固めて薄肉中空パーツとか使い方色々。
HALCAさん
コメントありがとうございます!
早速ですw
だって気になってたので・・・
>UVライトは日焼けサロンなどでも使うものですので人体の影響はさほど気にされなくても良いものかと。
一応、何かあっても責任は取れないので・・・気を付けてもらうということでw
>型がなくても表面張力を使って盛り上げてから切削して造形というパテみたいな使い方もできますし、の表面だけに添わしながら順次固めて薄肉中空パーツとか使い方色々。
おおー・・・なるほど!
意外と液体とジェルの中間っぽい流動性だったりするんですよね。
これはいろいろ捗りそうです・・・追加のレジン、買ってきましたw
いろいろ使えそうですね(*´○`*)出来たらボディを複製しようと考えてますけどね(^_^;)
光(*≧○≦*)ホットウィール好きさん
ボディ複製ですか!
出来ないことはないと思いますよ~。
ただ複雑な形だと、それなりに難しそうではあります。
こんにちは、実は今古いトミカのレストアをしているのですが、フロントウインドウが割れていてプラリペアで対処しましたが透明度が低いうえキレイにできませんでした。
そこで自分もUVレジンで丸ごと複製できないか考えていたところこの記事にたどり着きました。自分は型取りくんを使っていますが、ウインドウを丸ごと複製する場合、型の取り方についてご教示願えればありがたいです。実は初めてこういう作業をするため、どうしたらあの曲線の物を複製できるか分かりません。
不良中年さん
こんにちは!コメントありがとうございます。
実は僕も最近古いホットウィールでウィンドウが割れているものを修復しようとしていくつか複製したんですが・・・なかなかうまくいきませんでした。。。
難しいですよねえ・・・。
型の取り方ですが、僕はまず片面(ルーフ側)をおゆまるに密着させて、硬化させてからもう片面を押し付けるという方法を取っています。
片方の面が固まった状態でメンソレータムか何かを表面に塗っておくと、もう片面を押し付けた時におゆまる同士がくっつきにくいというのもあるみたいですが、特にそれをやらずとも大丈夫かなと思います。
ただ・・・ウィンドウが割れている場合、押し付けることでさらに割れが広がる可能性がありまして・・・力の入れ具合とかおゆまる側の硬度?にも気を遣う必要があるかなと。
確実なのは、モデラーさんたちがやっている「シリコン」を使って型取りをしていく方法だと思います。
こうした100均グッズよりは高くつきますが、おゆまるなどのように「おしつける」という工程がないので割れたパーツへの負荷が少ないはず。
ちなみに複製したクリアパーツなんですが・・・プラと同様に磨いていけばしっかり透明になるかと思ったら、、、これも難しかったです。
どうしても少し曇った感じになってしまうんですよねえ・・・。
・・・とまぁ、こんな感じです。
頑張ってください!w
はじめまして、いつもブログ楽しませて頂いてます!
さてレジンの使い方について気になったことを
UVレジンは皮膚につくとレジンアレルギーという症状が発生する可能性があるのと一で手袋必須、着いたら直ぐにアルコールや石鹸などで洗い流す必要があります
このまま時間が経ったり、太陽光などに当たると治癒しない後遺症になる事もあるとか…(自分もほんの少しついたままでしばらくいたらヒリヒリとしてきました)
また、レジン自体も臭いがあるので換気が必要です
用法を守って楽しい複製ライフを!でした😅
くららダイキャストさん
はじめまして!コメントありがとうございます。
おお、レジン・・・そうでしたか。
さすがに素手で触ってどうこうは考えてなかったですが、ちょっと肌に付着したりはあったかもです。
情報ありがとうございます^^