ANGLIA PANELのレビュー!モデルカーズ特注Sweet RODSのプリファード・ヴィークル![85625]
2021/11/08
先日紹介しました「100%ホットウィール・コレクターズブック」より、ANGLIA PANELです。
こちらの記事ではパッケージおよびムック(冊子)の内容について軽く触れただけでしたが、今回ANGLIA PANELをレビューするためにムックの内容をしっかり読んでみたところ・・・物凄い情報量で圧倒されました。。。
これはぜひ、なんとしても一冊は入手して欲しいアイテムと言えますね。
※それか同等アイテムをまた作ってほしい・・・。
というわけで、僕の方でもなるべくムックから得られた情報を展開しつつレビューさせて頂けたらと存じます!
アングリア・パネルのレビュー
本日紹介しますのは・・・!
2002年に日本限定で発売された100% Preferred「Sweet RODS」のANGLIA PANELです。
100% Preferredシリーズというのは、当時の高級ライン「100%ホットウィール」の廉価モデルとして設定されたもの。
ベーシックカーとは別の金型が使われていた100%ホットウィールのラインに、ベーシックカーや旧コレクティブルズラインのアイテムを設定したものが100% Preferredでした。
100% PreferredシリーズのPONTIAC FIREBIRD (POPULAR HOT RODDING) のレビュー
当時2,000円ぐらいしていた100%ホットウィールに対し、100% Preferredは定価800円という”リーズナブルな”ラインだったそうです。
きっと、今でいうところのプレミアムラインの走りになったシリーズと言えますね。
さて・・・!
そんな100% Preferredを日本でも正規展開するにあたり、モデルカーズ(というかホットウィール・ファンクラブ?)と当時の100%ラインの輸入元だった京商が「特注アイテムを作ろう」と立ち上げたプロジェクトがこの「Sweet RODS」でした。
ムック本の情報によれば、当時のモデルカーズにしてもかなり冒険したアイテムだったようで・・・「売れなかったらどうしよう・・・」っていう想いの元で開発されていたようです。
※ムックの中には各ミニカーショップや京商の広告も入っていましたが、広告のページ数も少なく・・・売れなければ赤字というリスクを抱えた上でのリリースだったんでしょうねえ~。。。
発売された当時はコンビニなどでも取り扱いがあったようで、その価格は100% Preferred約2台分に相当する1,500円。
さすがに今では店頭で見かけるようなことはなく、個人売買などの流通経路で中古品を入手するしか方法がないアイテムです。
ANGLIA PANELについて
ANGLIA PANELはイギリスフォードが1949年から1953年までに製造・販売していた小型車「フォード・アングリア(E494A)」のパネルトラックをベースとしたマシンです。
ムック本情報によるとアングリアはセダンにつけられた名前であり、パネルトラックの場合は「Fordson Thames」と呼ぶのが正しいのだとか。
北米でも正規輸入販売がされたマシンだったそうですが、当時は全く人気がでず「ゴミ同然」の扱いにされていたのだそう。
それが1960年代にギャッサーのベースマシンとして重宝されたり、1970年代にはストリートロッドのベース車両として求められるようになっていきました。
ホットウィールにおいては2000年のFEでデビュー。
その後、サイドラインやトレジャーハント化なども経て、2003年に100% Preferredシリーズにラインナップされることになります。
モデルカーズと京商の特注モデルに対してマテルから出された条件は「100% Preferredにラインナップされる32種のうちのどれかをベース車両とすること」というものだったそうで、当時の担当者さんは「売れるか売れないか」はさておき、「思い切った一台を」とのことでこのキャストを選択したのだそうです。・・・やるなぁw
ANGLIA PANEL自体はこれ以降も精力的なリリースが続いていましたが、2012年のNostalgic Brandsシリーズからはパネルバンの特徴を活かした「ポップカルチャー」での採用のみとなり、それも2014年を最後に市場には登場しなくなりました。
(金型終了したわけではないと信じたいけど)
デザイナーはPhil Riehlman氏。
※ムックには「ギャッサー好き」というPhil氏のインタビューも掲載されています。
では各部見ていきましょう~。
フロント・リア
このブタっ鼻みたいなグリルがアングリアパネルトラックの特徴と言えますね~。
カッコいいやらカッコ悪いやら・・・。
ただ一つ言えることは・・・「なんだか塗分けを頑張ってるな!」ってとこ。
背面側のパラシュート(ドラッグシュート)も紐だけ黒に塗り分けてあるなどこだわりが見られます。
エンジンフードはパッカリ開いて、中からはV8エンジンが出てきました。
このあたりがなんとも当時のホットウィール的でカッコいいですね。
サイド
どうですかこのサイドビュー・・・!
なんとも惚れ惚れするグラフィックですよねえ~。
たしかにこれで800円だったら「安い!」って思えたかもしれないなぁ。
(これは1,500円だったわけだけどw)
ボディカラーのオリーブグリーン(というより抹茶色っぽいカラー)は担当者の趣味だったらしく、そこに映えるよう赤い「ROD & Custom MAGAZINE」のロゴが貼られていました。
ROD & Custom MAGAZINEは現地のホットロッド系雑誌なので、ある意味モデルカーズにしてみたら同じ土俵(出版業界)で戦う敵みたいな存在じゃないですか。
でもここに大きく「Model cars」とか載せなかったのは、担当者の”ホットウィール愛”が自社の宣伝をすることよりも勝った結果なんだろうな~!
あれですね、今年の初めくらいに出たらしい「auto worldのスネマン」みたいなものです。
これもauto worldなのにがっつりホットウィールのロゴが入っててビックリしたもの。
こういう粋なことが出来るなら、「ホットウィールのスーパーシルエットにトミカロゴ」も夢じゃないな・・・!
ちなみにこのグラフィックですが、僕らが「フィルム印刷」とか呼んでいるようなツルツルの仕上がりになってました。
最近のCar Cultureとかワイスピプレミアム、あとはポップカルチャーなんかに使われている印刷方法に似ています。
・・・が、どうやらこれ、デカールなんだそう。
パネル全体サイズの大きなデカールを貼って、その上からクリアコーティングしてあるんだそうです。へえーへえー!
めっちゃきれいに作ってあるなぁ・・・!このデカール欲しいぜ。。。
(よーーーく見るとドアの脇らへんにデカールの切断痕っぽいものが見える気がする)
スポンサーロゴも当初は別のものを指定していたようですが、マテルとのライセンスが切れているメーカーのものは使うことができず、結果的にこんな感じになったんだそう。
いやー、特注モデルを作るって言っても、いろいろ制約があって難しいんすね!
トップ・ベース
ボディはメタルフレークというわけでもスペクトラフレームというわけでもない、それでいてなんだかメタリックな印象のあるカラーで仕上げられています。
・・・というかクリアがツヤツヤに吹きかけられていていい感じなんだこれ。
すごく上質な印象。
一方底面は驚きのプラ製でした。
なんとなく「プレミアムライン=メタル×メタル」っていう印象が僕らの中にはあると思うんですが、きっとそれはここ数年の話なんでしょうね。
100% Preferredはベースとなったモデルの仕様に基づいて材質も決められているのではないかと思われます。
(ANGLIA PANELは当時、メインラインアイテムだったのでメタル×プラが通常仕様だったということ)
著作年は1999年でタイ製となっていました。
おわりに
というわけで、ANGLIA PANELのレビューでした!
なんだか最初は「ネタとしてCollector’s Bookも買っておくかぁー」ぐらいの気持ちで入手したんですけども、結果的にムックは読みごたえがあったし、キャストはめちゃくちゃ良い仕上がりだし、最高なアイテムだったと思います。
もし今の時代に特注モデルができるとしたら、どのラインから金型を選べて、どんなアイテムを作ったら人気になるのか・・・そういう妄想が捗りますね~。
僕だったら無難にベルエアギャッサーあたりを選んで、今度のハドソンホーネットみたいなドラッグレースっぽいグラフィックのヤツとかにしちゃうかなぁ~。
・・・こうなったらみんなでカンパしてマテルに特注お願いしてみるってのも手かも!?
Comment
おはようございます😃
えぇ〜っ!?(cvマスオさん)
これデカールだったのですか!?
いや綺麗だなーとは思ってましたがまさかデカールとは…コストかかってそう😅
ますますもうルース用に1セット欲しくなって来たぜ…!(沼
本もなかなかに読みごたえありますよね!
まだ全部読めてません😆
さーちゃんさん
おはようございます!コメントありがとうございます。
新しいマスオさんの声にもだいぶ慣れてきましたw
そう、これデカールだったらしいですよ・・・タンポとはやっぱり一味違いますよねえ~。
ある意味ホットウィールらしさがなくなってしまうわけですが、それはそれとしてキレイだからいっか!みたいなw
>本
僕も・・・家にあるホットウィール関連のムックは10%も読めてないんじゃないかって思います。。。
こんにちは。
今頃この商品がレビューされるなんて
思いもよらなかった(^^;)
レビューありがとうございます。
コレクションを見直すよいきっかけにもなります。
poncha2016さん
こんにちは!コメントありがとうございます。
年代問わずに入手したものはレビューしていきますよ~!
ただ、、、「どういう切り口で書いたら良いものか」と悩んだあげくお蔵入りになっているものも。。。
こんにちは!
最近オークションでルース品を手に入れた私にとって、とてもタイムリーな記事です!ありがたや
塗り分け凄く頑張ってますよね!プレミアムラインのソボソボな印刷より見栄えがよろしいように思います。
ギミックもついてるし、見た目もカッコ可愛い感じで、実際手に取る前と後だと印象が変わりました。
スポンサーステッカーの版権契約を考えると、こういったアイテムのカラーデザインは本当に一期一会なんですね。面白いなぁ
クーカーさん
こんにちは!コメントありがとうございます。
そうでしたか~!!タイムリーですね~w
>プレミアムラインのソボソボな印刷
そう・・・最近のプレミアムのヤツはなんかちょっとデジタルのドットみたいなのが出ちゃってたり、変に粗かったりするんですよねえ。。。
やっぱりこのANGLIA PANELは採算度外視品だったのかしらん・・・?
>こういったアイテムのカラーデザインは本当に一期一会
ですね!!!
その時の契約になかったら、どれだけデザイナーさんが「作りたい!」って思ってもできないわけですし・・・。
更新お疲れ様です。 実車あるモデルだったのか。 黄色いの1つ持ってるけど今まで実車っぽい謎車だと思ってた。 もしベーシックで出るならやっぱりギミック削除なのかな~?。
雷電さん
コメントありがとうございます!
実車っぽい謎車・・・わかりますw
僕も店頭で「ANGLIA PANEL」しか書いてなかったら疑ってただろうなー。(前にどこかで見たヤツが「FORD ANGLIA PANEL」ってなってたんですよね)
ベーシックで出たとしてもギミックは絶対に消えるでしょうねw
にわかさん、連日のなつかしアイテムのレビュー、ありがとうございます。
まさしくバックトゥー2002ですね。
スィートロッドは未開封ですが、プレファーのホットウィールカラーのを
ブリっとやってすぐ手元に今も置いてます。
付属のブックレットに出てくる実車の写真、めちゃカッコいいですよね。
通りすがりの覆面レーサーさん
コメントありがとうございます!
なつかしアイテムのレビュー・・・何気にミニカーを買いに行けないことや、コロナの影響で新しい情報が入って来づらいことがネタ切れを引き起こしておりますwww
>ブックレットに出てくる実車の写真
カッコいいですねえ~!
でもこのSweet RODのヤツも例の実車に負けてないと思います!
お久しブリーフ…
でふでふ
アングリアパネルトラック好きよ👍
特徴的なグリル良いですね~
研ナオコの物まねしてる清水アキラみたいに見えてきて、これまた良いですね~w
(それか谷村新司の物まねしてる清水アキラみたい)
メインラインでも是非是非しれっと出してほしいキャストでございますな
ロードランナーK.K.さん
コメントありがとうございます!
>研ナオコの物まねしてる清水アキラ
ああ、、、既視感あると思ったらそれか!wwwwwwwwwww
はい、もうそれにしか見えないー。
メインラインで出て、ボディサイドに「A.Shimizu」とか書いてあったら絶対買う
お疲れ様です~
良いですねぇ、発売までに色々あった一台w
最近、ミニカーの見た目だけじゃなく背景も楽しんでみようという風に心境が変わりまして、こういう歴史のあるキャストに魅力を感じてしまいますw
>こうなったらみんなでカンパして
良いですねw
出来れば解説書付きでディ○ゴスティーニみたいに毎月1台にフォーカスした月刊ホットウィールとか出して欲しいw
まるまるさん
コメントありがとうございます!
背景や歴史を追い出すと、余計にどっぷりとハマってしまいそうな気がしますが・・・いっちゃってくださいw
>ディ○ゴスティーニみたいに毎月1台にフォーカスした月刊ホットウィール
うわぁ・・・今なら絶対売れそうな気が。。。え、どうなんだろう。
デアゴの人とマテルの人を合わせたら化学反応起きるかしら、、、